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Book No.21

Title: Shopgirl: A Novella
Author: Steve Martin
Publisher: Hyperion; 1st edition(2000)
Hardcover: 144 pages

今月の8冊目。予想通り今月はたくさん読めた☆

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"I think I should tell you a few things. I don't think I'm ready for a real relationship right now....But I love seeing you and I want to keep seeing you."--Shopgirl

舞台はL.A.。Mirabelleは28歳。高級デパートの、誰も買わない手袋売り場で働いている。大学ではアートを専攻し、絵を描くのが好きでアーティストになる夢は捨ててはいないが、暇な職場と、2匹の猫と暮らす小さなアパートの往復の毎日。うつ病の気はあるものの、薬を飲めば問題なく、自分でも特に気に留めていない。2歳年下の微妙な関係の彼、Jeremyと時々会う。

そんなある日、店にやってきた50歳くらいの男性、Ray Porterに食事に誘われる。RayはL.A.とシアトルに家があり、ビジネスで飛び回るリッチで成功した紳士。MirabellとRayは孤独という共通点で惹かれあうが、決して同じ方向には進まない。

Steve Martin原作で、彼が主演で映画化もされた本。DVDを観た後に、ダイアログでは語れない、MirabellとRayの内面の描写がもっと知りたくて本を借りて読んだ。映画の方は、最初観たときは全然面白くないと思ったんだけど、2度目の今回はすごくすごく面白くて感動したのだ。たぶん田舎で孤独だからだと思う。この話は舞台は大都会だけど、孤独がテーマなので。

本は三人称で書かれていて、全体的にとても乾いた印象だった。MirabellとRayは共に孤独だが、孤独で精神が病んでいくMirabellとは対照的に、Rayは孤独を抱えて生きるのがたぶん好きだ。内面的な部分を他人と分け合う気持ちは微塵もなく、孤独は彼の性格であって彼の状態ではない。そこが辛く、でもそこが良い。

Rating: 3.5 out of 5
2009.10.29 / Top↑

Book No.22

Title: The Art of Racing in the Rain
Author: Garth Stein
Publisher: Harper (2008)
Hardcover: 336 pages

今月の9冊目。ブッククラブ先週の課題図書。タイトルのセンスが好き。
今月はこれが最後の本。1月はコンスタントに3日で1冊読み続けた。夫が夜遅かったから出来たのですが。相方はとてもおしゃべり好きなので、いつもは夜は本が読めないのです・・

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It was about dogs in Mongolia. It said that next incarnation for a dog - a dog who is ready to leave his dogness behind - is as a man. I am ready.(p314)
"The visible become inevitable. The car goes to where the eyes go."--The Art of Racing in the Rain


犬とレーサーと雨のシアトル。語り手である主人公のENZOは犬である。でもそんじょそこらの犬とは出来が違う。一日中テレビを見て人間界を学び、親指がないことに屈辱を感じている。哲学があり、ユーモアがあり、人間観察では誰にも負けない。

ENZOの飼い主はセミプロレーサーのDenny。ENZOという名前も、フェラーリのスポーツカーの名前らしい。Dennyと妻のEve、それと娘のZoeと暮らしていたが、Eveの病と、それに続くEveとの家族との間で起こるトラブルで、Dennyは窮地に陥る。ENZOはずっとDennyの味方だ。時にはただ一人の味方だ。

レーサーと犬の友情なんて、男臭い設定だし、興味がわかなくて最後まで読めるか疑わしいなと思っていたけれど、全然まったく面白かった。最初から最後までENZOのユーモアセンスは読者を飽きさせない。

『我輩は猫である』の"我輩"は、少し冷めた目で人間界を観察し、最後は「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏」と孤独を甘受しながら死んでいくが、ENZOはそこは犬である。思いっきり人間とコミットメントし、熱い眼差しで主人を愛し、次は人間に生まれ変われると心から信じながら、"One more lap, One more lap" と唱えながら死んでいくのだ。さすがレーサーの犬なのだ。

犬派の人には絶対お勧めの本です(私は6:4でちょびっとだけ猫派。でも楽しかった!)。本のホームページはこちら。artofracingintherain.com
そして雨の名曲と言えばこちら。Rhythm Of The Rain本のイメージと合うので読書中に何度か聴いた。

My Rating : 4.5 out of 5
2009.10.29 / Top↑

Book No. 20

Title: Bloom
Author: Elizabeth Scott
Publisher: Simon Pulse (2007)
Paperback: 240 pages

今月の7冊目。今日は大統領就任式であちこちお休みなのでしょうか。町が異様に静かです。

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" I'm not perfect, Dave. Not even close. Nobody is. If we were really in love with each other things wouldn't be perfect. They couldn't be because nothing real is perfect."(p.220)--Bloom


先月読んだJust Listenを教えてくれたブッククラブの人が、気に入ったのならならこれもどう?と進めてくれた本。YAブック。

父親と二人暮らしのLaurenは充実した高校生活を送っている。何よりも彼女の生活を彩っているのは、彼氏のDave。フットボール選手で成績も優秀、学校中の女の子が憧れる存在。ハンサムで背が高く、仲の良い両親に育てられ性格もいい。そして何よりLaurenに惚れ込んでいて、大事にしてくれる理想の彼。

しかしそれがなぜかしっくりこない。Lauren自身は外見も成績も至って普通の女の子、決して平均から出ない。なのでDaveのような完璧な彼がいても"Why me?"の疑問が頭から離れない。そして人気者の彼がいることで、自分もポピュラーグループの一員となる違和感。I was a total nobady but because of him, I'm somebodyなのだ。

そんな時、父親の昔のガールフレンドの息子Evanと再会する。家庭の事情で学校に通いながら、夜中まで仕事をしているEvanは、かっこよくも無いし、お金もないし、いつも疲れている。完璧に輝いているDaveとは正反対のEvanの、そのリアルさに引き込まれ、Laurenは自分の本当の気持ちに気付く。

読みやすく、軽く読め、思わず笑ってしまう箇所が多いので、楽しめる本だと思う。ただその一方で、いくらLaurenがDaveに自分たちの関係の上っ面さを説明をしても、要はそもそも自分が好きでもない男と付き合ったことが最大であり唯一の問題だろうと突っ込みを入れたくなる。

でも確かに、みんなが羨む環境を壊してでも、自分の気持ちに素直に従うのって想像するよりずっとずっと大変だろうとは思う。それにうちも喧嘩が多い二人なんだけど、喧嘩がない時は平和でラブラブなわりに、どこかで気持ちを抑えてる部分があることも知っている。まあ大事なのはバランスだよね。

Rating: 3.5 out of 5
2009.10.28 / Top↑

Book No.19

Title: The Time Traveler's Wife
Author: Audrey Niffenegger
Publisher: Mariner Books (2004)
Paperback: 560 pages

今月の6冊目。ずっと気になってた本だから読み終わってちょっとホ。

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Long ago, men went to sea, and women waited for them, standing on the edge of the water, scanning the horizon for the tiny ship. Now I wait for Henry. ...I wait for him. Each moment that I wait feels like a year, an eternity...Why has he gone where I cannot follow?
--The Time Traveler's wife


発売から4年、もうすぐ5年になるというのに、今だ売れ続けている恐ろしい本。「~Wife」物や、この表紙写真のような「少女の足だけ」がやたら使われだしたのも、この本の影響が大きいのでしょう。

Chrono-Displacementという遺伝的な病気のために、神出鬼没的にタイムトリップをしてしまうHenry DeTambleと、6歳の最初の出会いから、ひたすらHenryを愛し、Henryを待つClare Abshireの物語。

ClareとHenry、語り手が時と場合で入れ替わり、しかもタイムトリップでいろんな時と場所に飛ぶので、『全然飽きさせない』。これがまずすごい。

そして面白い。心の底から愛し合う二人は、時間によって引き裂かれ、時間によって愛を育む。Why is love intensified by absence? なのだ。

全ての女性が共感する『待つ』ことがテーマなだけに、圧倒的女性に支持されている本。旦那の帰りを待ち、子供の成長を待ち、生理痛が過ぎ去るのを待ち、待って待って待って明け暮れるのが女の運命ならば、Clareの人生はまさに王道。

舞台は私の大好きなシカゴ。クリスマスに行った時読めばよかったとちょっと後悔。すごくすごく面白いんだけど、560ページというのが私にはちょっと長すぎ。せめて440ページくらいにまとめられてたら文句なしに最近の一番なんだけど・・

映画化されて、今年公開。Clareは"The Notebook"でAllieを演じたRachel McAdams。Allie役はぴったりだったけどさてClareはどうでしょう。映画も楽しみです。

Rating: 5 out of 5
2009.10.27 / Top↑

Book No. 18

Title: Outtakes from a Marriage
Author: Ann Leary
Publisher: Shaye Areheart Books(2008)
Hardcover: 272 pages

今月の5冊目。軽いfun read。

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Julia and Joe Ferraro are living the good life in Manhattan(he’s the star of a hit TV show and has just been nominated for a Golden Globe award)....Until she accidentally hears a voice mail on Joe’s phone— a message left by a sultry-sounding woman who clearly isn’t just a friend. --From the book jacket

マンハッタンに住むJuliaは完璧なセレブ生活を送るStay-at-Home-Mom。二人の子供(女の子と男の子)と、人気TVシリーズに出ている俳優の夫、家事や育児、雑用は全てフルタイムの家政婦さんまかせ。友人と会う以外は、余暇に小説やエッセイを書いて過ごしていたが、最近ではその情熱も失せていた。そんなある日、偶然夫の留守電を聞いてしまい、若い女の存在を知る。浮気を探るため夫のストーカーと化し、ティーンエイジの娘からも「何もしていない上に子供にも無関心」だと軽蔑される。誰もが羨やむ完璧な暮らしの裏側、夫の浮気、難しい年頃に差し掛かった娘との関係、「何でも無い自分」と言う現実。

作者の旦那さん、Denis Learyは実際の俳優で、この小説と同じくゴールデングローブ賞にノミネートされるような人気テレビ番組(Rescue Me)に出ている。二人の子供、ジャーナリストの妻、思いっきり実話なのかな?と思ってしまうんだけど大丈夫なんだろうか。

留守電のメッセージから、どんどん浮気相手のイメージが膨らんでいく過程、夫へのストーカー行為、病的な行動(噂を撒き散らす)、など女性の思い込みと想像力の激しさがよく描けている。そして女の思い込みを裏付けする男のずるさも。軽く読めるので暇つぶしにはいいかな、と言う感じの本です。

Rating 3 out of 5
2009.10.25 / Top↑

Book No.17

Title: A Thousand Tomorrows
Author: Karen Kingsbury
Publisher: Center Street (2005)
Hardcover: 238 pages

今月4冊目。今月はあと半月以上あるから8冊くらい行けるかな?

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This story was inspired by the hundred or so people each year who donate a lung to someone they love, someone with cystic fibrosis. All for the chance to buy a little time, maybe a thousand tomorrows, maybe a few more time.--A Thousand Tomorrow/author'note

若い二人のロデオライダーの物語。
AliはHorse Rider。Cystic Fibrosisという、遺伝性の特殊な病気を持っていて、肺炎を繰り返し、長くは生きられない。仲の良かった妹も10歳で他界している。
CodyはBull Rider。父親に見捨てられて以来、弟以外誰にも心を許さず生きている。同じようにかたくなな心を持つ孤独なチャンピオンAliとCodyは必然のように惹かれあう。

Aliの命は残り少なく、生きるためには肺の移植が必要である。Codyは自分の肺をAliに捧げるが、それでもAliの命は最大3年延びるかどうか。ロデオライダーをして、今後一つの肺で戦うのは危険であることも考えると、3年の延命のために肺を提供することは疑問である。それに対してCodyは言う。秒単位で競うロデオライダーにとって、3年とは千の明日、永遠であると。

病気で苦しむ人の数だけ、その影でその病人を愛する人たちが同じように苦しんでいる。そして愛する人を助けるため、わずかなチャンスにかけ、自分の全てを捧げる人たちがいる。この本はそんな人々を描いた物語である。かなり泣けます。

Rating: 4 out of 5
2009.10.24 / Top↑

Book No.16

Title: Tomato Girl
Author:Jayne Pupek
Publisher: Algonquin Books (2008)
Hardcover: 298 pages

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"Anytime things get too hard, you draw yourself a door and step on the other side, you hear? You are always safe on the otherside of the door."(p71)
I am tired of carrying so many dark and broken things inside me. I can never do magic with so many fears, hurts, and secrets. They weigh down my heart like a stone.(p298)--Tomato Girl


今月の3冊目。ほとんど一日で一気読みした。久々に読んでる間、どっぷり小説の世界に入り込める本だった。

舞台は60年代のヴァージニア。主人公の11歳のEllieは、いわゆる機能不全家庭・ネグレクトの被害者である。精神的な病を抱える母親、その母親の入院中に、若い10代の娘(Tomato Girl)を家に住まわせる父親。母親の病気が悪化したり、母親が傷つかないように気を使い、大好きな父親と父親が連れてきたトマト・ガールTessの間で、物分りの良い娘として振るまう。

小説はその11歳のEllieの視線で書かれている。説明がない分、勝手な大人に振り回されるEllieの様子が気の毒なくらい伝わってくる。必死に母親を庇い、父親を家庭に戻そうとする姿が痛々しい。自分を責め、神に祈り、また自分を責める。大人からのケアやアテンションがまだまだ必要な11歳の少女が、反対にみんなの世話をしている。そしてEllieを取り巻く状況はどんどん悪化して、大きなトラウマとなる事件が起こる。Ellieは大人になった時、間違いなくアダルト・チルドレンで苦しむことだろう。

現実感のあるキャラクターと、難しかったり複雑な言葉を使っていないのに、見事に表現されている文章。テーマがテーマだけに、全ての人にお勧めとはいかないけれど、ぜひ読んで欲しい1冊。

Rating: 5 out of 5
2009.10.21 / Top↑

Book No. 15

Title: Love Walked In
Author: Marisa de los Santos
Publisher: Plume (2006)
Paperback: 320 pages

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This person, I said to myself, this one person, of course, of course, of course.The words became my breathing and my pulse, the whole world reverberated with them. "Of course." I didn't think the words "I love you,"so obvious were they, so given, thinking them would have been sheer superfluity.(p.220)--Love Walked In

今年2冊目。ブッククラブで、他のメンバー達にとても人気があった本。

ストーリーは、カフェのマネージャーをしている31歳のCorneliaの元に、名前も笑顔も完璧でケリー・グランド似の、Martin Grace が、お客として入って来る場面から始まる。クラシック映画、特にフィラデルフィア・ストーリーが大好きで、シャイで小柄なCorneliaと、落ち着いた大人のMartinはたちまち恋に落ちる。が、この本は、CorneliaとMartinの話ではない。Corneliaと、Martinの前妻との間の娘Clare、そしてCorneliaの姉の夫Teoの物語である。Clareは母親にも父親にも関心を持ってもらえず孤独と不安の中で育ったが、強く賢い娘。

本の構成は、CorneliaとClareが、交互に語るスタイルになっている。Love Walked In は、作者のデビュー作だが、Marisa de los Santosは天性の作家のようにも思える。文章がとても美しく、ストーリー展開が川の流れのようにスムーズに進むからだ。ベテランでも、ストーリーをうまく流れに乗せられない作家が多い中、これは驚きの才能だと思う。

それでも私はあまり好きになれない本だった。理由はキャラクター。ストーリで読ませる本と、キャラクターの魅力で読ませる本があるとすれば、この本は完全に前者。話のプロットも面白く文章も美しいのに、キャラクターの魅力にイマイチ欠ける。Clareのパートはまだ面白いが、主役であるCorneliaが、いい子であるにも関わらず、ちっとも感情移入できない。彼女の好きな本、好きな映画の好みも、非常に私と似通ってる。にも関わらずなぜだかわからないが、ちっとも気持ちが入らず、特にラスト50ぺージは中々読み進めず、気持ちを集中させるために図書館に行って読んだほど。たぶんCorneliaのキャラが、文章と同じで美しく仕上がりすぎているのかもしれない。読後は気分が良かった。

Rating: 3 out of 5
2009.10.21 / Top↑