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またまたおひとりさま映画館。観に行って来たのは先々週ですが。

キーラ・ナイトレーのA Dangerous Methodに行ってきました。

20世紀最大の発見と言われる無意識(もちろんアカデミックな意味でだと思います)。そしてその中心的人物フロイトとユング。

私は精神分析の話はほとんど知識が無いし、それほど興味もありませんが、それでもフロイトとユングの本だけはそれぞれいくつか読んでいて、二人が仲が良く、共に無意識の研究に取り憑かれていたこと、リビドー、性的抑圧、検問などで、お互い興味深い論文を出していること、そして最終的には何か意見の相違で決別したことだけは知っています。若い頃は、おもしろ半分でフロイトやユングの本を読みながら夢分析をしたものです。

その数少ないフロイトとユングの読書から、性的なことに固執している(ちょっとエロ?な)フロイトと、集合意識とかもっと大きい広がりを見ている(真面目な)ユング、というイメージを、どういうわけか私は作ってしまっていたようなのですが、この映画でそのイメージがなんだかグワンとやられてしまいました。

この映画でキーとなるのは、ユングの患者であり、彼のちの愛人であり、女性初の精神分析医となる、ロシア系ユダヤ人のSabina Spielreinです。これをキーラ・ナイトレーが演じています。

Sabina Spielreinは厳格で裕福な父親から歪んだ教育を受けて育ち、18歳の時にユングのホスピタルに送られます。ここでユングと親しくなり、最終的には二人は男女の関係になるわけです。

ユングは、それはそれはリッチな奥さんと結婚してるわけですから、経済的な心配は一切なく仕事に打ち込めるわけです。その余裕も、Sabinaとの関係を助長させます。

フロイトは何かの本で、患者はその回復の過程で、医者に対して恋愛感情のような持つこともあるので注意するようにとか言っていたように思うけど、例によって(フロイト=エロ)のイメージがあった私は、自分に言い聞かせてるのかしら?なんて思ったりしてたんですよね。でもこれもユングのことだったのでしょうか。フロイトは、子供が5~6人もいて、経済的にキツキツで、金持ちの奥さんがいるユングに嫉妬していた感じですね。

キーラ・ナイトレーの、精神を病んだ女性の演技が、どうであれ(上手い下手は別にしてって意味です)この映画を支配しています。最初の10分で観衆は彼女に釘付けになり、そのまま最後まで目を離せないのです。

Carl Jungを演じるのは、話題のマイケル・ファスベンダー。性描写で問題となった話題作Shameで、セックス依存症の主人公を演じている彼です。この映画でも、妙な色気むんむんで、私の中であらたにエロユングが確立されてしまいましたよ!

Sigmund Freud役はロード・オブ・ザ・リングスのアルゴンで、お笑い担当。

映画全体の感想なのですが、興味深いけど、ちょっと詰め込み過ぎな感じが。Sabina Spielreinをメインにして、JungとFreudを、配役からしてもっと薄くするか、JungとFreudの関係をメインにして、Sabina Spielreinを配役を含めてもっと薄くするか、どちらかに決めて欲しかった気がします。今日の夕飯はハンバーグとステーキよ、みたいな感じなんですよね。Sabina、Jung、そしてJungとFreudの関係と、3通りの視点で鑑賞していたため、最後どうしても中途半端な印象が残ってしまいました。面白かったですけどね。

オリジナルがかなり豊な本なのでこうなってしまうのかしら。。



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2011.12.28 Nutcracker
クリスマス備忘録です。
24日は欲しかった写真集を買って、合流でランチで蟹を食べ、

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その後はバレエくるみ割人形 を観にリンカーンセンターへ。

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(もちろん撮影禁止ですので写真は借りました)
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クリスマスにくるみ割り人形のバレエを観たのはこれで2度目です。
一番最初に観たのは子供の頃で、もちろん日本で、そんなすごいバレエ団ではありませんでしたが、華やかなダンサーと舞台に圧倒された思い出があります。今回はあのNew York City Ballet。もちろんすごいはずなのですが、子供の時ほどの感動は、残念ですがありませんでした。ソロの演技は素晴らし過ぎて驚きましたが。それでもこれはやはりお子さんに見せてあげたい舞台ですね。

さて、バレエが終わると私たち夫婦は夜用のケーキを買い、ついでにお茶。そしてそのままハドソン川を超えて、私にとっては初めてのニュージャージー入りを。クリスマスに、マンハッタン夜景をパノラマビューで見る計画なのですが、そのためには当然ですがマンハッタンを出なくてはなりません。
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シェラトン角部屋。部屋(1)はリビングとオフィススペース。部屋(2)の寝室は、窓がL字型に配置されてあり、真っ正面からミッドタウンの夜景が、横からはダウンタウン(ウォール街)の夜景が見渡せました。

お店も閉まっているので夕食はルームサービス。ワインは赤を1本。デザートは買って来たケーキ。コーヒーはホテルのスタバコーヒー。
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映画(ハリポタ最終章)を観て、お風呂にゆっくり入って、その後私は残ったワインを飲みながら、心置きなく読書。読んだのはポアロのクリスマスもので気分にピッタリでした。

ニューヨーク夜明けです。ニューヨークは朝が一番似合う街です。
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ちょうど1年前のクリスマスの朝、ビックベンを見下ろしながら来年のクリスマスはどこにいるのだろうとそればかり考えていたものです。出来れば日本に居ますようにと。
・・マンハッタンを見下ろしてました。日本には帰れなかったけど(てか帰らなかったけど)、思ったより悪くないです。来年こそはぜひ日本で迎えたいですけど。

朝食もルームサービスで。天気が最高で、少し散歩してからマンハッタンに戻りました。
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Title: Hercule Poirot's Christmas

Author: Agatha Christie

Publication date: Dec. 1938

Pages: 288pp



クリスマスに、クリスティのポアロのクリスマスものを読む幸せと言ったら・・・。たまらん・・。

クリスティ女史も心得たもので、晩年は、クリスマスシーズンに新作を出すのがお約束のようになっていたようです。ファンにはたまらないクリスマスプレゼントだったでしょうね。

The wealthy Simeon Lee has demanded that all four of his sons―one faithful, one prodigal, one impecunious, one sensitive―and their wives return home for Christmas. But a heartwarming family holiday is not exactly what he has in mind. He bedevils each of his sons with barbed insults and finally announces that he is cutting off their allowances and changing his will.

Hercule Poirot's Christmas。クリスマスの殺人事件ですよ!

1日1章、12月22日から12月28日までの7日間(7章)で構成されています。

事件が起きるのは24日のクリスマスイヴ。ポアロも登場するこの章が、他の章と比べても長く読み応えがあります。

殺されるのは、クリスティでおなじみの、成功者で財を築いたけれど、人間的に問題がある大金持ちの老人。そして金銭的に縛られている容疑者たち。実はこの館で、老人が殺される前に、老人のかなり高額なダイヤモンドの原石が盗まれるという事件が起きています。

老人の4人の息子、その妻達、突然現れた死んだ娘の忘れ形見である美しい孫娘と昔のビジネスパートナーの息子、と怪しい人がてんこ盛り。そして老人の行動も謎。犯人の検討はつきそうなんだけど、これが逆に迷宮へのご招待。私はすっかりやられてしまいましたが、さすがミステリー女王。ずるっこ無し、後だし無し、解決への手がかりはちゃんと読者に与えられておりますぞ。トリックに引っかからないように注意して推理してみて下さいね。

個人的には、クリスティの「あれ」とか「あれ」に匹敵するくらいの名作ではないかと(小説の名前を出すだけでも、分かる人には、犯人が分かっちゃうような気もするので書きませんが)思いました。クリスティの中でもかなりポイントが高い1冊でした。

それにしてもアガサクリスティのファンって、半分は、普段はミステリーをあまり読まない人だとか。私もミステリーは好きなんですがどちらかというとあまり読まない方で、読むとしたらアガサクリスティばっかりですね。殺人事件そのものよりも、人間模様が楽しいからかしら。そこに個性的な探偵が加わって、さらに味わい深くなる。ミステリーなのに、殺人事件なのに、ハートウォーミング。

幸運にも12月22日に図書館から借りられて、イヴに泊まったホテルで読み終わるという、絶妙なタイミングで読書が出来ました



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Book No.122

Title: Left Neglected
Author: Lisa Genova
Publication Date: 2011-Jan
pages: 336pp



{同じ作者の別の本のレビュー記事}
Still Alice

I think some small part of me knew I was living an unsustainable life. Every now and then, it would whisper, Sarah, please slow down. You don't need all this. You can't continue like this. But the rest of me, powerful, smart, and determined to achieve, achieve, achieve, wasn't hearing a word of it.


Sarah Nickersonは、30代後半、まだ小さい3人の子供がいて、旦那さんとボストン郊外の高級住宅街に住んでいます。

旦那さん以上に、Sarahはハードワーカーで、アメリカでトップクラスのコンサルティングファームで働いています。ハーヴァードのビジネススクール出の彼女は、女性では異例の出世を果たし、将来を約束されています。

仕事で、私生活で、全てにおいて完璧に達成して来たSarahですが、ある日、学校から呼び出され、息子がADHDであることを知ります。夫の仕事も上手く行っておらず、生活から何からSarahが一人で背負っているような状況です。

そんな初冬のある雨の日。Sarahは交通事故にあい、トラウマティックな脳傷害を受けてしまいます。

***

タイトルの、Left Neglectとは高次脳機能障害の一種で、正式にはHemispatial neglectとか、unilateral spatial neglectと言うそうです。

この障害を抱えてしまうと、(Left neglectがそのままで分かりやすいのですが)、脳が体の半分(通常右脳障害で左側)をまったく認知しなくなるそうです。

これは左側が単純に見えなくなるという話ではないのです。左側にあるものが見えていないのは事実ですが、見えていないという事実を本人が自覚出来ない。本人はちゃんと見えた気になっている。つまり「左そのものがなくなってしまう」という感じらしいのです。左側が、そっくりそのまま盲点のようになってしまうのです。
自分の体に左腕があるのは知っているけど、「どこに」存在するのかが分からない、とか。


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患者が描いたイラスト


作者はハーバード卒の、神経学のPhDホルダーですので、読ませどころはやはりこの脳機能障害のくだり、病気に関する事柄や、回復の過程ですね。スノーボードを使ったリハビリ療法も面白い。

この病名、私は聞いたことがなかったので、とても興味深く読みました。難しい話はないので読みやすく分かりやすい。高次脳機能障害というのは、傍から見るだけではとても分かりにくい病気なので、このような本を通して、認知度が広がるのはいいことでしょうね。

内容はかなり良く、新しいことも学べるし、かなりのページターナーです。

私も面白くて、前回のAlice同様、2、3日で読めてしまった本なのですが、全体的な評価は普通ですかねえ。

マイナスポイントは、まず環境が違いすぎて共感が難しい。前回の Still Aliceと似たような設定で、Aliceにはもっと共感できたのになぜだろう。。

Sarahの場合、明らかに生活がいっぱいいっぱいで事故にあってしまうという感じなのですが、そもそもそこまで頑張る理由がわからないからでしょうか。療養中も仕事のことばかり考えていて、まだ小さい(一番したはまだ産まれて間もない)子供たちのことがほとんど忘れ去られているし(それでもある意味いいんだけど、だったら何で無理して3人も産むのかなあと)。

その一方で、主人公の性格は結構好きだし、最後まで諦めない姿勢と、建設的で、決断力のある思考力と行動力には感心しました。

作者のホームページです。


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クリスマス・ウィークですね。

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街をフラフラ歩くだけで、クリスマス気分いっぱいになるので幸せです。
数年間の田舎暮らしの後だから余計思うのかもしれないけど、やっぱ都会が好きだな私は。特にこの時期思うんだけどね。

セールも多く、一歩外に出ちゃうと、誘惑が多過ぎてまっすぐ帰れないのがあれですが。

とりあえず夫も今週は毎日夕方上がりなんで、毎夕待ち合わせてデートしてます。
まあ年季の入った中年夫婦ですから、デートというよりは街の徘徊?ですかね。




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いつも訪れているサイトで、今年の本(2011)が出揃った感じなのでまとめてみました。

New York Times
THE 10 BEST BOOKS OF 2011

NPR
YEAR-END WRAP-UP: THE 10 BEST NOVELS OF 2011

THE NEW YORKER
A YEAR'S READING

THE ECONOMIST
PAGE-TURNERS

BOOKBROWSE
BOOKBROWSE'S 2011 FAVORiTE BOOKS MEMBERS RECOMEND

SLATE
BEST BOOKS OF 2011


数あるリストの中から、私が読もうと思っているのは次の4冊です。

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Tiger's Wifeは、読もう読もうと思いながら、ひそかにペーパーバック化を待っていた本です。最近トレードブックになったので、ぜひ近いうちに読みたいと思います。

The Art of Fieldingは、おなじみNYTのMichiko Kakutaniさんのレビューでずっと気になっていた本。

Is That a Fish in Your Ear?は、外国語で本を読むとは、実はどういうことかということを科学している本ですかね。興味あるのと同時に、来月頂けそうなので。


そしてもう1冊はこちら。

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村上春樹さんのIQ84。< ichi-kyu-hachi-yon>

日本では2009年出版ですが、アメリカ版は2ヶ月前に販売されたばかりで、
あちこちでレビューを目にします。読みたいです。

とはいえ、もちろんこちらは日本語で読みます。原作で読むのが何でも1番!



クリスマスから年末年始まで、どこにも行かずに読書三昧☆というのも
結構理想的な過ごし方ですよね。絶対叶いませんが。


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本屋さんの話を少し。アメリカで日本で言う紀伊国屋やジュンク堂にあたるのがバーンズ&ノーブル(Barnes and Noble)とボーダーズ(Borders)だった。

ご存知の通り、ボーダーズは今年倒産した。清算後も引き取りてはなく、立て直しとは行かなかった。あちこちで行われた閉店セールでは、本だけでなく、店で使用していたブックケースやライトや脚立、定員が使っていた椅子やコンピューターまで売り尽くされていて、私はある種のショックを受けた。9月には全ての知的財産がバーンズ&ノーブルに渡った。

ボーダーズは1971年、ミシガン大学のカレッジタウン、アナーバーで生まれた。バーンズ&ノーブルと比べると、小じんまりとした売り場の店舗が多かった。イメージ的には、メジャー受けを狙ったバーンズ&ノーブルと比べ、「本好きのための本屋」を狙っていたように思う。店員が間違いなく声をかけてくる店だったし、古本屋のように、高く積まれた本を脚立で登って取るような配置も多かった。ボーダーズのおすすめの本は、必ずしもベストセラー本ではなかった。定員が読みこみ、自らレビューした紙があちこちに貼られていたりして、それは大抵マニアックな本だったりした。電子書籍には、最後まで参加せず、最後の最後で渋々でkoboと提携。基本的には常に本だけを(プリントの)売りたかったんだと思う。


一方バーンズ&ノーブルは1917年にニューヨークに登場。売り場も広く、ソファなどをゆっくり配置した店舗が多い。特に田舎のバーンズ&ノーブルなんかに行くと、柔らかくて、でっかいソファがそれはそれは優雅に配置されたりしている。ベストセラーを全面に押し出し、子供コーナーも充実している。電子書籍はnookという独自のタブレットを販売している。

こちらは本以外のステーショナリーやグッズ、ゲームなども豊富だ。スターバックス、チーズケーキファクトリーと提携していて、大抵のバーンズ&ノーブルで、スタバのコーヒーを飲んで、チーズケーキファクトリーのスイーツが食べられる。買わなくても、好きなだけ何時間でもカフェで本が読めるこの国で、カフェの充実度は結構な意味を持つ。私も広く明るい店内でお茶だけしに・・と出かけて、結局本やら手帳やらを買って帰って来ることが多かった。

電子書籍で大揺れのブック・ビジネス。この先2~3年後ですらどうなっているか分からない状態で、なぜバーンズ&ノーブルが生き延びて、ボーダーズが潰れたのかを語ることに、あまり意味はないような気もする。

一つだけ私が言いたいのは、ボーダーズは、本屋としてはとても良い本屋だったということだ。

例えばアマゾンで本を調べていると、おすすめ本が提示されたりする。毎回毎回思うけれど、これがまったく的外れだ。コンピューターで統計的に割り出すものには限界がある。

ところがボーダーズに行くと、コーナー丸々自分好みの本が置かれていたるする。あれもこれも読みたくて、一つのエリアから5~6冊まとめて買ったこともある。そしてこれがどういうジャンル分けなのか謎だったりする。これはメジャー向けのバーンズ&ノーブルでは起こりえないことだし、アマゾンのおすすめでは言わずもがな。

本屋として、良い本屋であろうと努め、そして破産したのだ。

新刊はやはり手に取って、パラパラめくり、そして買うかどうか決めたい。アマゾンのように電子ブックで買うことが主流になってしまうと、最初の掴みの30ページ(お試し読み)「だけ」が面白く、中身の無い本が増えそうで怖い。

良い本屋がなくなるということは、良い本がなくなるに等しい。

キンドルで無料の本をたくさんダウンロードさせてもらっておいて何だけど、本はやはり本屋で定期的に買おうと思う。本屋がなくなったら、やはり嫌だ。絶対嫌だ。

最後に本の価格について。アメリカでは、人気作家の本はまずハードカバーで23~25ドルくらいで販売される。それから大体10ヶ月~1年後くらいに(著者の知名度、売れ具合による)に、ソフトカバー(トレードフィクション)が13~16ドルくらいで売られる。ソフトカバーが結構な数売れたり、映画化されメジャー化が予測されると、最終的に、小ぶりなマスマーケットブックとして売られる(7ドル前後)。ただこのマスマーケットまでいく本はそれほどない。(一方で、シリーズ物の多いロマンスやミステリー系の本はこのマスマーケットサイズが主流である)

一番メジャーなのはトレードフィクションで、ハードカバーをすっ飛ばし、いきなりこのバージョンで出版され、マスマーケットにもならない本が一番多いような気がする。私もこのサイズと、この形が好き。

一方、電子ブックは新刊でなければ10ドル前後で売られるものが多く、やはりかなりお買い得感がある。

日本の本屋と電子ブックに関しては、個人的にはですが、そもそも日本は本の値段がすごく安いし(特に文庫本などは安過ぎるとさえ思う)、持ち運びやすいくらい小さいし、それほど電子ブックにするメリットがあるとは思わない。ブックオフなど古本屋も充実しているし。

ただ一つだけ。洋書だけは間違いなく売れなくなると思う。洋書は絶対、断然、電子ブックで買う方がお得だし、種類も多い。洋書を読む人は英語で問題がないから、海外からキンドルを通してわけなく購入するだろう。写真やイラストがメインの本や雑誌以外は売れなくなるだろう。

日本の本屋さんは、和書を充実させ、売れる洋書と売れない洋書を見極め、イベントなどを増やし、本好きのためのコミュニティの場を提供して頑張って欲しいと思います。







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Book No. 121

Title:The Turn of the Screw

Author: Henry James

Publication Date: 1898 Oct.




またまたキンドルの無料本から。有名な古典ホラーです。クリスマスの夜の怪談話はお好きですか?

I scarce know how to put my story into words that shall be a credible picture of my state of mind; but I was in these days literally able to find a joy in the extraordinary flight of heroism the occasion demanded of me.

クリスマス・イヴの夜。イギリスの古い館内。暖炉を囲んでみんなで怪談話をしています。(ちょっと話それますが、そういえば英国ではクリスマス前後、古いアビーを改造したホテルなんかで、ミステリー探検や、怪談語りみたいなのがくっついたお泊まりプランが出ますよね。クリスマスキャロルも怖い話だし、クリスマスにホラーって結構定番なのかしら。)

さてその集まりで、一人の紳士が「ある女性の手記」を披露することになります。

手記を書いた女性はすでに亡くなっています。内容は、彼女が二十歳の時に働いていたEssexのお屋敷での話で、彼女はそこで二人の子供の家庭教師として雇われていたのです。

天使のように可愛い少女Floraと、そしてなぜか寄宿学校から送り返されることになった長男のMiles。

貧しい田舎からやってきたこの家庭教師は、豪華なお屋敷での暮らしと、天使のような子供達に魅了されたようです。雇ってくれた家の主人は、遠く離れていて、立派な紳士でとてもお金持ち、家庭教師は淡い恋心と期待を持っているようです。

しかしこのお屋敷には問題があったのです。以前この屋敷で働いていた男女の幽霊が取り憑いていたのです。家庭教師はこの幽霊に悩まされるのですが、一方で、この子供達を守ることに使命感を感じ始めます・・


***

さて、このお話はいろいろな解釈があるようですね。

手記は一人称、つまりこの家庭教師の視線で書かれており、結局のところ、この幽霊達を本当に目撃したのは、この家庭教師だけなのではないか。子供達の心が離れて行くのはなぜか。最後の場面が何を意味するのか。疑いだすと切りがなく、素直にホラーとして読んでいいのか、心理的に読むべきなのか。。

作者もさまざまな解釈に対応出来るよう、注意深く言葉を選んでいるように思えます。

個人的には、「幽霊は本当にいたのか?それとも家庭教師の妄想か?」という問題は、結構どうでもいいように思いました。

何かしら「邪悪な存在」が確かにこの屋敷を支配しているのは事実だろうし、そしてそのために幽霊が、どうであれ必要だったのだと思うからです。

だってそもそもこのお屋敷のご主人、家庭教師に念をおすのは一つだけ、何があっても連絡しないで自分でどうにかしてくれと言う、完全に子供を放置の態度。「何があっても」って、生きようが死のうがどうでもいいということ。見捨てられた子供たちと、そこを任されるまだ若い未熟な女教師。家庭教師の妄想とは裏腹に、ある意味このお屋敷そのものが墓場のようなものではないですか。

で、思い出した映画 "The Others" 。

ニコールキッドマン主演の映画。wikiでチェックしたら、文字通りこの小説の影響を受けて製作されたのですね。納得。あの映画もひねりがあって面白いですよねえ。


クリスマスの夜、チラチラ光るツリーの明かりの横で、ココアを飲みながらゆっくりホラーに浸るのもおつではないですか。


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Book No. 120

Title: The Book of Tomorrow

Author: Cecelia Ahern
Publication date: 2009
Pages: 320pp



They say a story loses something with each telling. If that is the case, this story has lost nothing, for it’s the first time it’s been told.This story is one for which some people will have to suspend their disbelief. If this wasn’t happening to me, I would be one of those people.



さて本。舞台はアイルランド。ダブリン郊外で、リッチな両親の元何不自由なくプリンセスライフを送っていた16歳のTamara 。しかしリッチな父親は実は負債だらけで、首が回らなくなり自殺してしまいます。

母と二人、借金だらけで豪邸からも追い出され、田舎に住む親戚の世話になるため、田舎に引っ越します。
父親を亡くしてもぬけの殻のようになってしまう母親、奇妙な落ち着きを見せる叔母のRosaleen。
何も娯楽がなく、町ですらないこの田舎の移動図書館で、ある日見つけたなぞの本。ページを開くと、そこには自分の筆跡で、明日の出来事が書いてあるのですが・・・。

作者はCecelia Ahern。世界中でヒットとなった"P.S. I Love You" を二十歳そこそこで書き上げたあの彼女です。P.S. I Love Youは映画化までされたので記憶に新しいと思います。

こちらは彼女の7作目の作品ですかね。ストーリーテラーぶりは健在で、ぐいぐい引っ張られるように先を読み進めてしまいます。本を置くタイミングがなかなか掴めない、そんな感じで一気に読めてしまいます。

ただ読後の感想はいまひとつで、アイデアが先走っているというか、詰め込み過ぎという感じがしました。もう少し絞ってキャラクターをしっかりさせて欲しかったです。

これはP.S. I Love Youでも感じたことなのですが、ストーリーを追っかけすぎて、その分キャラクターがおろそかになっていると言うか、リアルさに欠けるというか・・。

それにそもそもこのお話、謎の本(ダイアリー)が登場する必要があったのかしら?

ティーンエイジ少女が抱える問題としては、かなり大きな父親の自殺。そこから明るみにされて行くファミリー・シークレット。これだけでもストーリー的に成り立ちそうなのですが、マジカルな本が登場するので、一気にファンタジーの世界に連れ込まれます。

そうこうしているうちにまたまたドロドロした家庭問題やらボーイフレンドの話に戻り、終盤に向かって今度は何やらホラーのようなやばい雰囲気がしてきて、一体何を読んでいるのか途中でわけがわからなくなってしまうのですよね。

どうにもちぐはぐ感が最後まで付きまとう本で、たぶんその原因はこの魔法の本(ダイアリー)のせいかと。でもこの本が登場しないと、そもそもタイトルからして成り立たないわけだし。

けれどそれでもストーリーそのものは面白いし、飽きることなく読み続けられます。どうであれ、やはり本の題には磁力がありますしね。量も多くないし、英語学習用として読むにはとても良いかも。





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ブログをこちらでリニューしました。当面のゴタゴタが片付くまで、このままで引き続きよろしくお願いします。2011/12/10(Sat)





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