映:Star Trek Into Darkness(2013)



Star Trek Into Darkness (2013)

2009年に続き、新メンバーでのスタートレックの2作目。私、1作目も観ていないし、おまけにスタートレックはジェネレーションシリーズのキャプテン・ピカード&データのコンビの方は結構見たのですが、こちらのオリジナルシリーズのキャプテン・カーク&スポックコンビは馴染みがないんですわ。もちろん初代のキャプテンカークをウィリアム・シャトナー(ボストン・リーガルのダニー・クレイン)が演じたことは有名なので知ってますが、それくらい。あとオールドスポックも顔は有名なので知っている。でも本当それだけ。

じゃあなんで観たんだよって感じなんですが、理由はただ一つ。「シャーロック」のベネディクト・カンバーバッチが結構キー役で登場するから。BBCシリーズの”Sherlock”はそりゃもう素晴らしいドラマです。ロバートダウニーJr.とジュード・ロウの劇場版シャーロックよりも百倍面白いですよ。私なんてシーズン1と2は仕様が違うのでUS版とUK版別々にDVDを買ったほどです。

Unknown_20130531105510.jpeg

えーと。ああスタートレックですね。オリジナルを知らないので、ベネディクトが正体を明かしても「・・ふーん」みたいな感じなのですが、新カークはシャトナー系の流れで情熱的でイージーゴーイングなのかしら。キャプテン・ピカードはインテリ風だけど、やんちゃ風のキャプテン・カークいいですね。

舞台は2259年。ロンドンとStarfleetの本部があるサンフランシスコ。霧の都対決。しょっぱなからルール違反を犯して格下げとなるカークだけど、Starfleet本部で会議中に襲撃を受け、カークは再びエンタープライズのキャプテンに。その犯人はロンドンでもテロを起こしていて、これがベネディクト・カンバーバッチ。彼は彼で独自の目的があり、そこに総監の思惑なんかも絡まって見応えはあります。一言でいえば、「クルー(家族)を守るキャプテンの責任感(もしくは愛情)対決!」みたいな感じでしょうか。

私は割引お昼前の3Dで見ましたが、もっと宇宙映像が欲しかったなー。もっと宇宙空間を楽しめるならIMAXで2倍払ってもいい感じ。でもそうでもないので普通の3Dで十分です。まあ3Dじゃない通常版でもたぶん十分(毎回言ってるけど)。

あとあまり関係ないけど、200年後で、全てが様変わりしているサンフランシスコなのに、ケーブルカーだけは健在で笑った。

それにしてもこのシリーズの時間軸がイマイチよくわからなかい。2009年の一作目もちゃんとDVDで見ようと思いました。あとオリジナルの特に2作目?スポックがキャプテンで、彼が放射能汚染された中心部へ入って・・って回のやつ。同じじゃないんですよね?はて。これも見なきゃな。

でもまあこれだけ見ても、普通に楽しめましたよ。スポックの痴話喧嘩とか、笑えてジワっとくる。マニアじゃなくても大丈夫です。でも観客は男性の方が圧倒的に多く、女一人はあまりいなかった。

ちなみにサブウェイシリーズは最終戦も負けました。




楽しくないと意味がないクラス

アートのクラスにまた行くことになった。

また何時行けなくなるかわからないので、セメスター制ではなく月単位で受けられるアダルトスクールのような場所です。

でも先生がちょっと細かくて、合わないかも・・。

あと花ばっかり描かせるのがちょっと・・。

おかげでこの連休も花ばっかり見ていた。まあそれはいいのですが、ゆっくり鑑賞って感じではなく、デッサンに向いてるかどうかで見ていたり。

CIMG9817.jpg CIMG9781.jpg CIMG9829.jpg

CIMG9805.jpg CIMG9823.jpg CIMG9834.jpg

こっちは家の花。この他にも向日葵もあります。
家でもデッサンをするので気がつくとたくさん買ってしまい、瓶とかにガンガン入れている。
CIMG7745.jpg CIMG9844.jpg
一応小さい花を指定されている。てか、何でもよくないか、花なら・・

なんだかどうにも、わけわからんレベルで細かい先生でちっとも楽しくない。

で、私のような主婦は、楽しめないとまったく意味がない。

たぶん1回月謝払った分は行くけど、すぐ次を探すと思う。

画像貼りついでに。
映画観で食べようと買ったおやつのトレジョーのグミが・・
CIMG9847.jpg
その名もGummy Tummies Penguins。
おなかに何か詰まっているんだけど、それが柔らかくて、噛むとドロっとしいて血や内蔵みたい。
CIMG9850.jpg
しかもよくみると顔もペンギンとは違う。

グミは時々買うけど大量に残ってしまう。2ヶ月くらい前にコスコで買った瓶入りのがほとんど残ったままだった。もう腐ってるかも。でもあの食感が恋しくてまた買っちゃう。

さてサブウェイシリーズ。3戦目が終了した。今日も大差で負けた。
昨日なんて黒田が7回まで0点で押さえたのに負けるというひどい有り様。

でも今年のヤンキースはどうしようもない。一応首位にはいるけれども。
ロドリゲスもジータもマークもいなくて、短期で雇われている選手が4番にいたりする。

例えば、会社で一番お給料を貰っている重役たちが、み〜んな体調を崩して、ず〜っと会社に来ないとしたらどうよ。そりゃ仕方ないけれど、でも彼らの10分の1もお給料をもらっていない下っ端や派遣社員が、その会社を背負って彼らのかわりに働くかって話ですよ。そんな会社で頑張っても、報われないし、楽しくないですよ。でも今のヤンキースはまさにそんな感じになっている。



173冊目: The Good House

Book No.173
Title: The Good House
Author: Ann Leary
Publication date: January 15, 2013
Pages: 304 pages



積読崩し実践中。こちらは今年始めに勢いで買った本のうちの一冊。

前作"Outtakes from a Marriage"に続き、こちら作者の本を読むのは2冊目です。
作者のAnn Leary さんは、Rescue Meでおなじみのハリウッドスター、デニス・リアリーの奥さんで、ご自分でも本や脚本をいくつか手がけている方です。

Hildy Good is a townie. A lifelong resident of an historic community on the rocky coast of Boston’s North Shore, she knows pretty much everything about everyone. Hildy is a descendant of one of the witches hung in nearby Salem, and is believed, by some, to have inherited psychic gifts. Not true, of course; she’s just good at reading people. Hildy is good at lots of things.  A successful real-estate broker, mother and grandmother, her days are full. But her nights have become lonely ever since her daughters, convinced their mother was drinking too much, staged an intervention and sent her off to rehab.  Now she’s in recovery—more or less.

さて今回の新作。面白いとは思うんだけど、プロットというかメインの流れが見えにくい上にジグザクと進む感じでイマイチのめり込めなかった。キャラクターが興味深い分、残念。
主人公は60歳のアルコール依存症(と疑われる)女性、Hildy Goodです。本人は絶対違うと言い張っていますが、娘たちに28日のリハブ、アルコール依存症更生施設に送られてしまいます。
一方で彼女は、普段はやり手の不動産ブローカー。ボストンに近いニューイングランド沿岸の小さな町で、裕福層の顧客を抱えている優秀なキャリアウーマン。離婚し、娘たちも巣立ったので、犬と暮らしています。職業柄か人間観察に長けていて、あまりにあれこれ見抜いてしまうので、魔女の血でも流れているのではないかと(セーラムの近くなので)言われたりする。

そしてこの町に、ビリオネラーの夫を持つ良家出身の若い奥さんRebeccaが引っ越してくることから話が進んで行きます。このRebeccaもかなりクセのある女性です。そしてHildyとRebeccaの間に、奇妙な友情が芽生えて行くのですが、Hildyは持ち前の洞察力でRebeccaの秘密を知ってしまいます。

小説は、このHildyとRebecca、またはHildyと娘達、孫との話、もしくは昔のボーイフレンド、または元夫との関係、Rebeccaの複雑な交友関係、もしくはHildyの顧客家族の話と複数に及び、それはまあいいのですが、3/4くらい読見終わらないとつながりが見えてこないのですよ。

会話や出来事は個別に興味深いし、全体的にゴシップやらご近所トラブルで面白味もあるし、大きな流れを掴もうとせず、目先のストーリーを楽しむぶんには何の問題もないです。でもやっぱり短時間で読むべき本ですかね。1週間とかそれ以上かけるタイプの本ではないです。

主人公はアルコール中毒(もしくは魔女と)(疑われる)女性ですから、話をどこまでまともに聞くは読者次第。
問題はありますが、正直だし、自立しているし、初老にさしかかりながらもバリバリ現役だし、自己憐憫でメソメソしないキャラクターなので好感が持てます。そして強い女性だからこそ、奥に奥に押しやられる孤独。ハリウッドスターの妻だけあり、成功者や強者の闇の部分がうまく描けているのではないでしょうか。

作者のブログはこちら。

さてさて今日はサブウェイシリーズ2日目で黒ちゃんの日。応援がんばります。



ハートのイヤリング



ケマンソウです。ハートのイヤリングみたいで可愛い。英語名はbleeding heartとちょっと怖い名前です(本来はハートの下の雫のような部分がもっと赤いので、血が滴り落ちているように見える)。

花が開くとこんな感じ。白い子たちもいる。
CIMG9788.jpg CIMG9800.jpg

道端に咲いています。小さいのにとても気になる存在。
CIMG9794.jpg

花言葉は「流れにまかせて」だそうです。これって今ちょうど考えていたことの
答えなんだよね。宇宙からのサインだわきっと。おほほ。

今回の移動暮らしも終わり。
しばらくは落ち着けそうな気はするけれど、どうだろう。

思いのほかいろいろな出会いが会って楽しい時間が持てた旅。
読書は全然しなかったので、週末はのんびり積読崩しといきたい。




172冊目:A Week in Winter

Book No.172
Title: A Week in Winter
Author: Maeve Binchy
Publication date: 2012
Pages: 336 pages



昨日ニューヨークに戻りました。天気も最高で、荷物を部屋に置くやいなやそのままアイスコーヒーを買って公園に向かい、ベンチに座ってやっと一息つくというセントラルパーク依存症ぶり。でもやっぱりイイ!

タイトルがちょっと季節的にずれてまずが、移動中に読んだ積読本(えらく溜まっている)です。

Stoneybridge is a small town on the west coast of Ireland where all the families know one another. When Chicky Starr decides to take an old, decaying mansion set high on the cliffs overlooking the windswept Atlantic Ocean and turn it into a restful place for a holiday by the sea, everyone thinks she is crazy.

いい本でしたよ!とてもラブリーで読後もほのぼのしました。
舞台はアイルランドの小さな町。主人公であり若き未亡人でもあるChickyが、古い屋敷をホテルに変えます。このホテル経営最初のお客さんたちと、そのふれあい。

長編でありながら、ここで働く従業員(まずChicky、Rigger、Orla)と、このホテルに泊まるお客さんたち(Winnie、John、Nicola&Henry、Anders、Miss Nell Howe、The Walls、Freda)の話がそれぞれ独立した物語なので、短編集とよんでもいいかもしれません。

まずChickyが魅力的。人生に前向きで、挑戦を恐れず、それでいて自分をしっかり持っている。強くてしなやかなところがいい。そしてChickyが開くホテルの持ち主であったMiss Queenieも可愛らしい独り身のおばあちゃんです。

お客さんたちの話もそれぞれ引き込まれます。みんないろんな理由でこのホテルに集まるわけですが、面白いのは彼らのこれまでの人生の話がほとんどで、最後の最後にホテルに泊まるいきさつが登場してくること。

Winnieは、なぜか彼氏のお母さんとこのホテルにやってきますが、このお母さんはWinnieが若くも可愛くもないので気に入らないようでチクチク嫌味を仕掛けてきます。Johnは成功したアメリカのムービースター。けれど私生活ではいろいろ問題を抱えています。NicolaとHenryは若い医師夫婦でクルーズの乗り込み医師として働きながら世界中のリゾート地をまわる幸せな夫婦です。ある時障害を抱えた両親の世話をする高齢の独身女性との出会いから、このホテルに来ることに。Walls夫妻は懸賞であれこれ手に入れている中年夫婦。このホテルの宿泊券も戦利品ですが、本当は1等のパリ旅行を狙っていたため不満を隠しきれません。Fredaは不思議な能力のあるライブラリアンで、ある男性との恋で傷つきこちらのホテルにいます。

ぜひとも泊まりたいと思わせてくれるホテルです。ここの猫も可愛いし、料理も美味しそう。
「冬のアイルランドのコージーなホテルでのひと時」この言葉でしびれる方は読まねば本です。私もとってもとっても憧れちゃう。
作者はアイルランドのベテランの作家ですが、残念なことにこちらの本を出版直後に72歳でお亡くなりになったそうです。英語はやさしく読みやすいです。

さて週明けからまた少し移動生活です。いい加減面倒臭くて嫌になってきた。来週も心休まる良書を持って行かないと、たぶんどこかでブチ切れる。

CIMG9774.jpg
公園内のコンサバトリーポンドで。すっかり夏ですね。


171冊目:The Age of Miracles

Book No.171
Title: The Age of Miracles
Author: Karen Thompson Walker
Publication date: June 26, 2012
Pages(Paperback): 304 pages


私が最近一番興味を持ったニュースと言えば、火星移住計画のこれです。
な、なんと78,000人の応募があったそうですね。
そんなにいるのかと、なぜか個人的にとてもショックを受けた。選ばれるのは2023年からの移住で最初は4人、それからちょっとずつ増やすようです。
でもでもだってワンウェイ・トリップですよ。地球にはもう戻って来れないんですよ。私なんて想像しただけで呼吸困難になりますが、世の中には勇士がこんなにもいるのか。
でも同時に、いよいよそういう時代に入ったかと感慨深いものがありますね。SF小説や映画では、当たり前のように人々が火星に住んでいますものね。

さてAge of Miraclesを読み終わりました。前振りの話も無関係ではなく、いわゆる世界の終末に近づく様が描かれている小説です。

ある時から地球は自転が遅くなり、一日がどんどん間延びしていくようになります。

時計時間で言えば、今まで24時間かけて360度回転していた地球が、40時間、60時間かけて一周するようになる。
地磁気は狂い、鳥は死に、鯨は浜に打ち上げられ、カリフォリニアで雪が振り、放射線被害が出始める。人々はパニック状態になります。政府は今まで通り一日24時間、時計で動くように推奨します。つまり太陽の動きは無視ですね。学校もお店もこの時計時間で進みます(clock-time people)。

これに反して、どれだけ一日が延びようが、太陽の動きに合わせるべきだという、real-timersと呼ばれる人々が出てくる。彼らは少数派で、clock-time peopleと対立します。そして次第に迫害され、コロニーを作って自分たちだけで暮らすようにもなります。

主人公はもうすぐ12歳になる少女Juliaです。ちなみにこの11〜12歳という年も、Age of Miraclesと呼ばれるそうですね。一夏で少女がびっくりするくらい大人に変化する魔法の時。主人公Juliaも、ブラが必要になったり、初恋で苦しんだり喜んだり、女友達から孤立したりと、青春の悩みにどっぷり浸かっています。そこにきてこの地球の自転の延び。母親はどんどん病んでいき、父親も大人の問題を抱えています。

小説はこのJuliaの視点で描かれており、彼女のcoming-of-ageストーリーと、この奇妙な世界の変化が並行して進んで行きます。この二つの流れの絡み具合が、いい味を出せそうなのにもう一歩という感じがしておしい!。デビュー作だそうなので、次回作乞うご期待です。

どうであれストーリーに魅力があり、面白くてページをめくる手も止りませんが、広げられた風呂敷が全て回収されるわけではありません。でもまあハリウッド映画じゃないので、これはこれでいいかな。英語も優しく、内容的にもかなりヤングアダルト寄りでとても読みやすいです。

それにしても、古い私はこのタイトルのせいでこちらの曲が頭の中流れっぱなし。


読書メモ: The Age of Miracles

移動中です。寒いです。

Karen Thompson Walkerの"The Age of Miracles"を読んでいます。

ちょっと想像していた本と違った。もうちょっと普通の人間ドラマみたいなのを想像していたら、話の展開がえらいことに。SFっぽいかな。今のところディストピアまではいきませんが、面白いです。

不思議な内容です。

毎日毎日少しずつ一日の時間が延びていってしまう話です。昼も夜もどんどん長くなります。昼時間が延びると夜が短くなる夏時間冬時間と違って、両方延びるので一日の時間が長くなります。最初は数分、そのうち何十時間と。そのため時計の時間と太陽の動きにズレが出てきます。

動物や植物などにも影響が出、人々もコントロールできない現象に困惑。その結果、太陽や月の動きと関係なく、時計に合わせ今まで通り動くことに決めます。真っ暗闇で起床したり、太陽とともに寝に入ったり。

この時計で動く人々は"clock-time people"と呼ばれ、世間の主流です。全世界、政府もこちらを指示し、学校もお店もこの時計時間で始まります。今まで通りに活動や生産性が維持できます。

一方で、どれだけ日が延びようが、太陽とともに起き、夜寝ようとする人々がいて、こちらは"real-timers"と呼ばれる少数派。いまのところ一日の時間は40時間超え。"real-timers"は今までの2倍の長さの毎日を送っています。

現象が長引くにつれ、"clock-time people"と"real-timers"の間で確執が生まれてきます。。

この先どうなるのかしら。エンディングも楽しみです。


170冊目:The Sense of an Ending

Book No.170
Title: The Sense of an Ending
Author: Julian Barnes
Publication date: August 4, 2011
Pages: 163 pages




読み終わりました。

最後の最後、残り数ページというところでびっくりしましたけどどうなのこれ。
もしかして、これも所詮Tonyの考えだした結論に過ぎずないのでしょうか。
Veronicaが何度も何度もTonyに
"You just don't get it, do you? You never did, and you never will."
とか言い続けるものだから素直に唸れないエンディングだった。

ちょっと難しかったですねやっぱり。最初にあげたように、落ちどころも確信が持てないんで・・。まあでも一応満足しました。

I know this much: that there is objective time, but also subjective time, the kind you wear on the inside of your wrist, next to where the pulse lies. And this personal time, which is the true time, is measured in your relationship to memory.

この小説は、記憶や現実の主観性をあつかっています(テーマはなんだろう?老い?記憶?エロスとタナトス?)。人間とは自分で築きあげた城(もしくは監獄)の奴隷のようなものです。事実はどこまで事実なのか。現実とはなんでしょう。私たちは記憶を基に人生を考えますが、その記憶はそもそもどこまであてになるのでしょうか。

主人公は60を過ぎた初老の男性Tonyです。現在は独り身だけど、別れた妻とも定期的に会い茶飲み友達ちとして上手くやっているし、成人した娘には孫もいる。特別何をしたわけではないけれど、平凡にそれなりの人生を送ってきたつもり。

パート1では主人公が40年前の学生時代を振り返ります。哲学や理想を語り合う仲間。中でも影があり、先生ですら一目置く友人に覚える羨望と嫉妬と理解。恋人のVeronicaと、彼女の家で過ごした週末。裏切り。そして友人が取った悲劇。

パート2では初老となった主人公の現在で、なぜか昔の彼女の母親が亡くなって、老人にあるものを遺贈したという知らせを受けます。わずかなお金と、ある日記です。そして元彼女との40年ぶりの再開。そして主人公はある衝撃の事実を知ることとなります。

過去を振り返りながら、過去を問いながら、主人公の心は揺れ動きます。自分は一体全体、人生で何をしてきたのだろう。何を学んだのだろう。

- What did I know of life, I who had lived so carefully? Who had neither won nor lost, but just let life happen to him. Who had the usual ambitions and settled all too quickly for them not being realized? Who avoided being hurt and called it a capacity for survival? Who paid his bills, stayed on good terms with everyone as far as possible, for whom ecstasy and despair soon became just words once read in novels? One whose self-rebukes never really inflicted pain?
- I had wanted life not to bother me too much, and had succeeded - and how pitiful that was.


平凡をよしとし、冒険を避け、その結果何を得たというのか。
うまくやり過ごしただけの人生で、哲学的なことを何も探求せずに、何一つ真実に近づくことなく、年だけ取ってしまった自分。このあたりの空しさは誰もが馴染みあるものではないしょうか。それともこの空しさこそが、”老い”なのでしょうか。
主人公にとってみれば、" only true philosophical question"を探求した友人と比べてなんとちっぽけな自分でしょう。

英語のせいでそこまで浸れず、理解力も半分なんですが、心に響く台詞も多くて個人的にはとても気に入った。もともと老人ものが好きなんですが、これがスラスラ読めたら、たまらんだろうなあと思った。年を取るほど面白そうだし、もう少し英語力をあげて読み返してみたい。
イアン・マキューアンやカズオイシグロもそうだけど、ノスタルジー溢れる作品を書かせると、英国(育ち)男子は断トツですね。


週末からまた移動生活に入ります。今回は頭痛もないし、本やマックも持って行こうかな。


読書メモ:" The Sense of an Ending"

Julian Barnesの"The Sense of an Ending"にとりかかる。

2〜3年前のブッカー賞受賞作ですね。ブッカー賞はちょっと難しそうな作品が選ばれるので全然読まないんですけど(イギリス人の患者と小さきものたちの神はむか〜し昔に日本語で読んだ記憶が・・)、こちらは洋書系ブログでも読まれている方が多いので大丈夫かなと。

作者Julian Barnes氏は、過去にも何度かブッカー賞のショートリストまで残っています。現在67歳。こちらは彼の11作目、65歳の時の作品です。

週末からまた移動でホテル暮らしに入るため、その前にさくっと読めそうな薄めの本を探してこちらになったのだけれど、、、読み始めると味わい深い文章が多くてページをめくる手が思わず止ってしまう。ゆっくりじっくり読む本ですかねこちらは。

主人公は初老の男。いいですよね初老もの。過去を振り返るとなると、後悔、分析、懺悔、秘密など、素敵なキーワードが思わず並びます。

最初は典型的なcoming-of-age storyで、そんなに面白くないんです。主人公Tonyは秀才タイプなのか、他の仲間よりはものを考えていそうだけど特出するほどではない。そこにAdrianという天才肌の少年が加わる。先生ですら一目置くこの青年にTonyは羨望と嫉妬が入り交じった特別な感情を持っているようですが、誰よりも彼を理解しているようでもあります。ここに入り込んでくる影のある女Veronica。VeronicaはTonyの女。始めはね。。そして、50ページあたりで何とも言えない事件が起き、ここから俄然面白くなっていきます。主人公は感情や涙に走らず落ち着いたトーンで一貫しています。冷静過ぎるくらいです。

小説はこの少年時代が描かれた短めのパート1と、40年後の老人になった現在のパート2にわかれています。パート2では老人となった主人公の元に、昔1度だけ会ったVeronicaの母親からの遺言が届く。なにゆえに?ですよ。そしてそれは非常に興味深いものです。それから連鎖したVeronicaとの再開。うへえ。
・・・と今この辺なんですけどね。興味深いですがこの辺にしてもう寝ます。

春を飛び越え、夏の気配。
日差しが強くて日焼けしちゃったよ。
CIMG9749_20130502124040.jpg CIMG9747_20130502124038.jpg



169冊目:Mr. Penumbra's 24-Hour Bookstore

Book No.169
Title: Mr. Penumbra's 24-Hour Bookstore
Author: Robin Sloan
Publication date: October 2, 2012
Pages: 304 pages



面白かったです〜

前作(Where'd You Go Bernadette)の主人公はマイクロソフトに勤める旦那さんがいたけど、今回はグーグルに勤める彼女がいる若い男の子。みんな本人ではないのが微妙に可笑しい。

舞台はサンフランシスコ(とニューヨーク)。

若いウェブデザイナーの主人公Clayが失業して何とか得た仕事が、24時間営業の古本屋で夜勤のクラーク。

どこにでもありそうな一見普通の古本屋だけど、実はただの古本屋ではなかった。

店の手前にはそれらしく普通の本が売られてはいるが、狭いわりにはおそろしく天井の高い店には、一般的に売られていない暗号の本が積まれている。そしてこれらを買うのではなく、借りにくる謎の読書クラブのようなメンバーたち。

本はさっぱり売れないくせに24時間365日休むことなく営業中の店。穏やかだが風変わりな店主Mr. Penumbra。そして貸し借りだけを繰り返す謎の人々。ビジネスとしてはまったく成立していないこともあり、Clayは好奇心から何が起きているのか探り出そうとします。

店で出会った魅力的で可愛いGoogle社員のKatと、IT会社を企業して大金持ちになった幼なじみのNeel Shah、そしてルームメイトのアーティストの助けも得、この店が抱える謎の奥深さかも知らずにClayの旅は始まります。もちろんハイテクを武器に。

デジタル世代と、古き良き本の時代の見事な融合です。ミステリー、ヒストリー、アドベンチャー、ファンタジー、友情、ハイテク、Google、いろんな要素が詰まった本です。いろんな意味で男子の夢かね、これ。

ネタバレしない範囲で言いますと、この旅は暗号とコードの解明、秘密結社や地下ライブラリーから、活版印刷の父と呼ばれる16世紀のヴェネチア商人Aldus Manutiusの500年のミステリーへとつながっていきます。ダン・ブラウン的な世界が広がり、事件の解明に近づいたり離れたりとドキドキしながら進んでいくのですが、結末は意外とこじんまりとほのぼの系で、ダヴィンチコードのような「おおお~・・(溜め息)」みたいな感じとはちょっと違う。先にあげた魅力溢れるキーワードの数々を、プロットが支えきれていないような気もしないでもないのですが、それでもハッピーエンドで、本好きを満足させる一冊だと思います。

”Horten's Miraculous Mechanisms”でもちょっと思ったけど、自分の身近に歴史と謎と冒険が埋まっているなんて逆にすごいロマンですよね。いいなあ。

英語ですが、会話も多いし全体的には読みやすいですが、見知らぬ用語的な単語が無視出来ないポイントで出て来るので辞書はよく引きました。

カレンダー

04 | 2013/05 | 06
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

プロフィール

koburii

Author:koburii
HN:こぶり
*国内外問わず、夫の仕事の関係で引越しばかりしている40代の主婦(子供なし)です。最近は海外ばかりでいい加減日本に帰りたいです。
*すぐ引っ越すので知り合いが出来にくい/単独行動/インドア派、と引きこもり要素たっぷりではありすが、前向きに楽しみを見つけながら暮らしていければと思っています。
*読書や映画の感想を時々書いてます。

カテゴリ

月別アーカイブ

Copyright © koburii