過ぎ去りしdays
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koburii

Author:koburii
HN:こぶり
国内外問わず、夫の仕事の関係で引越しばかりしている40代の主婦。



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ひよこ豆な日々

CIMGmmmm.jpg週末またNY。この行って戻って行って戻っての生活に疲れてきました。
夫一人で行ってもらえばいいんですが、誰かさんが寂しがるのと、あと往復7時間運転があるので、一人だとかわいそうかなあと。まあとりあえず大きいのが一つ片付いたそうなので、当分はもう動かない「はず」ですけど。

ニューヨークでよく食べるハマス(hummus)。
ひよこ豆をペースト状にすりつぶし、タヒニ、レモン汁、オリーブ油、ガーリックなどで調理された中東料理で、ヨーロッパでもアメリカでも人気ですが、ニューヨークは店が本当に多い。ハマス専門のレストランなんかもありますしね。

今住んでいる場所でも食べられるけど、さすがに種類の多さやディッシュの完成度でいうと比ではないのと、あと現在動物性タンパク質を控えてることもあって滞在中本当によく食べています。ひよこ豆みたいな体型になりそう。

CG019883.jpgあとホテルに滞在中は、ワインも毎晩飲む。といっても弱いのでグラス半分で1〜2杯だけど。
ワイン飲みながらDVDをたくさんみています。先月からだと2〜30本はみている。でも最後までちゃんと見たのは半分くらい。つまらないというより、うるさくて消しちゃったりします。最近うるさいのが本当に苦手になりつつある。





187冊目"Lydia's Party" 女子会

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Title: Lydia's Party
Author: Margaret Hawkins
Publisher: Viking Adult
Publication date: January 23, 2014
ISBN-13: 978-0670015764
Format: Hardcover
pages: 304 pages

And she had fears of making the wrong choices and so made too few important ones. And now she knows it is too late for anything; there is no more time to be the person she imagined.


シカゴ、現代。Lydiaはコミカレでアートのクラスを教えている50代の中年女性。

Lydiaは毎年、クリスマスも終わった冬真っ盛りの1月に、Bleak Midwinter Bashと名付けた女性だけのパーティーを開いています。

集まるのはみんなLydiaの古くからの友人ばかり6名。Lydiaお得意のチキンの煮込みを始めとしたごちそう、ワインとデザートが並び、今年もパーティーは始まるのですが・・・
しかしLydiaは今年、ある報告をみんなにしなければなりません。

中年女性のある女子会の一夜。50代が主なので、若干年齢層が高い分共感度が薄れるかと思いましたがまあ大丈夫でした(笑)。同じ中年でした。

中年以降の友人との関わり合いや付き合い方。嫉妬も混じった複雑な感情と愛情。共感。遠慮。友情。絆。距離感、そして老いと妥協。

すごく成功しているわけでもなく、かといって金銭的にギリギリというわけでもなく、まあ仕事を持って普通の暮らしを営んでいる、普通の中年女性たちが主です。

Lydiaはアートのクラスを教えていますが、もちろん芸術で成功したわけではなくて、友人で一人だけ成功したアーティストとなった年上のNorrisには複雑な思いを持っています。Norrisはパーティーの常連ではなくて、ここ最近は特に欠席が目立っているのね。ストーリー的には、最初から後半までLydiaが主役なんだけど、最後はNorrisへとシフトされていきます。この辺の事情は読んだ時にお楽しみで。

とても読みやすい英語です。文字も比較的スカスカ系なのでさくさく読めます。複数いる女性達のキャラもそれぞれ個性があって面白いと思いました。中年女の共感ポイントも心得ている感じですね。ただ内容に深みはなくて、「行間を読む系」の小説ではないです。面白いけど読んだ後すぐ忘れちゃうかも、みたいな。その分英語を読むという点で難しくなくていいかも。移動中でバタバタした週でしたが、合間を見つけて気がついたら読み終わっていましたよ。



ダイアリー本

人気のWimpy Kidシリーズ。
これってCDだと2枚(2時間)程度なんですよ。
本は半分以上が絵ですからね。

移動中はジムにも行けないので、朝夕1時間弱ウォーキングするんですけど、Wimpy Kidの本は2時間で終わるからちょうどいいのね。8巻もあるので日替わりできるし。
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こちらは最新巻。
Wimpy Kidシリーズはオーディオブックもほとんど図書館に揃ってるので嬉しい。

ダイアリー本は意外とシャドーイングや音読にいいと思う。”I”〜で始まるし、状況の説明から入って、自分の気持ちや感情表現が多い。大体トラブっている話だから、こうでああでああなってと結構入り組んでいるんだけど、子供の語彙できちんと説明出来るものなのだ。現実でも簡単な単語で説明する方が伝わるしね。

Wimpy Kidシリーズは人気あるだけに本当に面白くて、たまに聞いてて吹き出してしまう。小学生の時、似たようなことしたなあ、あったなあと。どこの国でも同じなんだ。

Wimpy Kidは男の子だけど、女の子のダイアリー本で似たようなのもある。
”Just Graceシリーズ”
Wimpy〜のような可笑しさはないんだけど、別の意味で面白い。10巻以上出ている。女の子の説明とかゴタゴタも、だらだら聞いてると面白いよね。カップケーキとかペットとか、女の子っぽい話題が好きな方は断然こちらがいいと思う。
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Grace 1
Grace 2
この女の子。クラスにGraceという同じ名前の子が4人もいるのね。
紛らわしいので先生が「あなたはGrace W. ね。そんであなたがGrace F.で・・」と呼び名を決めていたんだけど、そのとき「私はただグレースがいいんだけど」と言ったばっかりに名前が「Just Grace」になってしまった女の子が主人公。
本は薄くて英語は小学生向けなので易しいです。洋書初心者にもお手頃な本です。Just Graceホームページ試し読みできる。




186冊目"The Snow Child" 昔話と子なし老夫婦

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Title: The Snow Child
Author: Eowyn Ivey
Publisher: Reagan Arthur / Back Bay Books
Publication date: November 6, 2012
ISBN-13: 978-0316175661
Format: Paperback
pages: 416 pages

昔話の定番と言えば、宝物や鬼や魔女よりも、子供のいないおじいさんとおばあさんではないでしょうか。

昔昔あるところに子供のいないおじいさんとおばあさんが、、ってね。子供のいない寂しい老夫婦の元に、子供か動物がやってきて、幸せを運んでくれる。まあ老夫婦といっても、昔は人生50年くらいでしょうから、今の40歳くらいかもしれませんね。あれ、ワタシ?

“We never know what is going to happen, do we? Life is always throwing us this way and that. That’s where the adventure is. Not knowing where you’ll end up or how you’ll fare. It’s all a mystery, and when we say any different, we’re just lying to ourselves. Tell me, when have you felt most alive?”

こちらの小説の舞台は1920年代。主人公Mabelと夫Jackは、子供のいない中年夫婦です。まだ開拓中のアラスカへ、新天地を求めて移住してきました。

気候ももちろんですが、生活はとても厳しいものです。山の中でほぼ自給自足ですし、お金もなかなか稼げません。Mabelは大学教授の親を持つ都会育ちの女性なので、この開拓暮らしはとても大変そうです。そして冬の厳しさと孤立した毎日で精神的にも弱っている感じなのです。実はMabelは一度子供を死産させていて、その傷も癒えていないのね。

そんなある年。最初の雪が積もったある晩。Mabelは珍しくはしゃいで夫Jackと一緒に雪だるまの女の子をこしらえます。そしてその後で、本物の少女が目の前に現れます。Fainaという美しい名前の少女です。

現実なのか妄想なのか願望なのか。読者も戸惑いますが、だんだん事情が分ってきます。でもFainaの行動は最後までミステリアスですし、Mabelの心情と合わせて読み進めてしまう本です。

Fainaは捕らえ所のない少女なんだけど、彼女の出現を通して、MabelとJackが昔のように寄り添い始めるのが素敵。もともと深い情熱で結ばれた夫婦なのだし、アラスカの寒さで凍りかけていたのかも。近所の子沢山家庭の奥さんもすごくいい人だし、出てくる人達はみんな湯たんぽのように暖かい。

ところで子供のいない老夫婦が作った雪だるまが子供になるというお話は、ロシアの民話にあるそうです。雪だるまって溶けちゃうからそもそも哀愁たっぷりですけど、そこから生まれる子供って。もうね。その民話も寂しい物語のようです。

こちらの小説のラストも民話同様に悲しいのですが、同時に美しく、切なく、心を捕らえて離さない。やっぱりこの流れだなあと思う。明るいハッピーエンディングは似合わないというか、雰囲気違うし。

ネイティブアラスカンである作者の描写が信頼出来るので想像力をかきたててくれます。移住とか孤立とか子なしとか、何気に共通点の多い主人公だけに、感情移入しやすくて読みやすかったかな。後半はちょっとペースダウンしてしまいましたが、特に最初の2/3はスイスイと進んだ。明るいお話ではありませんが、昔話は少々ダークなものと相場が決まっておりますし。よいですよ。

ちなみに一昨日から戻って来ていますが、また来週移動です。面倒くさいよー。




腹立つわー

まだニューヨークにいます。
春も来てないのに夏時間になった。
デイライトセービングなんて名前を変えても、夏時間は夏時間。本当に嫌。
夏時間がどんどん早まってるのも腹が立つ。
夜は早く家に帰って寝て、朝早く起きる方が絶対いいのに。
午後の明るい時間を増やした方が、経済効果があるのはわかるけど
そういう政治的思惑に余計腹が立つ。
夏時間が終わるのは11月。
本当の時間で過ごせる期間が、たった3ヶ月なんだもんなー。どうなのよ。

ところでこちら。One57。
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だいぶ完成してきた。
これ306メートルもあるらしい。
来年にはパークアヴェニューにもっと高いコンドが出来る。
なんか凄いねー。いろいろと。



185冊目"Auggie Wren's Christmas Story" 煙に巻かれて

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Title: Auggie Wren's Christmas Story
Author: Paul Auster
Publisher: Henry Holt and Co.
Publication date:
ISBN-13: 978-0571249770
Format: Hardcover

先日テレビで久しぶりに映画 "Smoke"(1995)を見た。

ちょうど原作であるポールオースターのAuggie Wrens Christmas Storyも年末に読んでいたのね。とてもいい話だったのだけど、あまりにも短いから感想も書かずにいたのですが、せっかくの機会なので。

" As long as there's one person to believe it, there's no story that can't be true."



映画と原作の違いは、映画は原作の部分を最初と最後に使っただけで、後はいろいろ話を加えています。映画を見たのはもう何年も前なんだけど、スキーの親子の話なんて今でも鮮明に記憶している(この挿話は同じオースターだけど、別の小説からのもの)。
映画はオーギー役をハーヴェイ・カイテルが演じていて、とても味のあるいい仕上がりになっています。
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さて原作。

原作は非常に短いです。ネットでも原作が読めますが、NPRで作者自身が朗読してくれています→NPR

物語はざっくり二つに分けることができます。

まず語り手(Paul)がいて彼は小説家なのね。Auggie Wrenというのは語り手Paulの行きつけの煙草屋のカウンターで働いている人で、彼は毎朝同じ場所、同じ時間に写真を取り続けているの。

クリスマスも近いある日、語り手Paulは、新聞社からクリスマスの朝に掲載するストーリーを何か書いてくれと依頼を受ける。何もアイデアが浮かばないとAuggieに愚痴っていると、Auggieが自分の知っているクリスマスの面白い話を教えてくれるの。

ここからがもう一つの話で、Auggieの語るクリスマスストーリーの始まり。それはなぜAuggieが毎朝同じ場所で写真を撮るようになったかというもの。

本、とくに小説が好きな人は、物語が好きなんですよね。それが作られたお話であっても、時にその物語は、現実よりももっと現実味をもって読者に語りかけてくる。私たちは魅入られ、引き込まれ、そして物語を体験する。そのエッセンスって何なのだろうとよく思うんだけど、オースターの小説をじんわり読んでいると、なんとなくわかるような気がしてくる。
て、やっぱりわかんないんだけどね(笑)。

心に残るよいお話ですよ。

ハードカバー本の方は、絵も素敵なの。次のクリスマスプレゼントにどうでしょう。

・・かなり先ですけど。





ただ先も見えず歩いているから

君の声だけでも聞きたいんです。

読書メモ。
図書館の本がたくさん。読まねば。
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今は"Snow Child"を読んでいる。
子供のいない中年夫婦が雪だるまの女の子をこしらえるのですがね。。
それがね。。

あとキンドルにも買った本がいくつか入ったまま。
落ち着いたら読もう、読もうと思いつつ。

最近やっと落ち着いてきたかと思ったけど、また引越しになるかも。
今週末からまたニューヨークにいく予定なんだけど、やっぱりニューヨークでの仕事が多いので戻ることになるかもみたいな。

気持ち的には今の生活というか環境がとても気に入っているので、あまり動きたくないの。今の部屋もすごく気に入ってるし。街の規模的にも、今くらいがちょうどいいなあと。何年も住むと飽きるかもなんだけどね。

まあまだ少し先の話だけど、うちは動くときは急なのでいろいろ心の準備もしておかないと。

それにしても毎年毎年まったく先が見えない生活。毎年言っているけど、私は今年のクリスマスや年末をどこで迎えているのだろう。まあ夫婦で健康なら別にいいけどね。

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最近ベリーが安い。タルトとか焼いてみた。





184冊目"Doctor Sleep" リカバリー

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Title: Doctor Sleep
Author: Stephen King
Publisher: Scribner
Publication date: 9/24/2013
ISBN-13: 978-1-4767-2765-3
Format: Hardcover
Pages: 531 pages

これもだいぶ前に読んだので忘れかける前に・・

恐怖心、自分の弱さ、不安に負けると、人は簡単に悪の道に引っ張られてしまいます。反対に恐怖心に打ち勝ったとき人は、まさに次元が上がる成長を遂げ、新たな世界を見いだすことでしょう。

スティーブン・キングの小説にはよく恐怖に挑む若者が登場しますよね。恐怖はいろんな姿で現れます。そして主人公は、時には恐怖に打ち勝ち、時には負ける。負けるバージョンだとホラー度も高まり怖いのですが、勝つバージョンは味わい深い作品になっていたりします。

"Doctor Sleep"は"The Shining" の続編です(といってもシャイニングを読まなくても大丈夫だと思います)。"The Shining" は、雪で冬の間だけ閉鎖されるオーバールックホテルの見張り番兼管理人として雇われた父Jackと、その妻Wendy、そして5歳の一人息子Dannyの話でした。Dannyは’Shining’という不思議な力を持っていました。しかしオーバールックホテルは邪悪な力が支配していて、そもそもアルコール依存症で冴えない小説家であるJackはこの力に打ち勝てませんでした。WendyとDannyは何とか助かりましたが、計り知れない恐怖と傷が心に残ったことでしょう。

"Doctor Sleep"は、その後生き残ったDannyの物語です。月日は流れ、Dan(Danny)も中年と呼ばれる年齢に差し掛かっています。過去の亡霊から逃れるようにお酒に走り、父と同じようにアルコール依存症になってしまっているのね。今はAA(アルコール依存者の会)のメンバーとなりなんとか禁酒出来ているようです。

幼少期のトラウマを抱えながらもニューハンプシャーのホスピスでケアテイカーとして働きながら静かに暮らしている。患者を安らかに逝かせることが出来るのでDoctor Sleepとも呼ばれている。
Danは一人の少女と知り合います。少女はAbraといい、Danと同じく'Shining'を持った少女です。そしてこの少女をThe True Knotという一団が追っています。The True KnotはAbraだけでなく、’Shining’を持つ子を必要としているのです。ひどい目的なのですよ。

この少女との縁で、Danの新たな戦いが始まります。そして悪夢よ再び。父ジャックが負けた場所、あのオーバールックホテルへ戻ることになります。

雪で密閉されたホテル。アルコールと邪悪な霊でおかしくなっていく父親と、その父におびえる母親と3人で過ごした「あの冬」。実の親から殺されそうになった思い出。忌まわしい過去、つきまとう亡霊、夜な夜な現れる悪夢、機能不全家族で育った幼少時代、アルコール依存。ひどいトラウマから、人は解放されるのでしょうか。傷を癒し新しい人生を始めることが出来るのでしょうか。依存症から立ち直れるでしょうか。YES、YES、YES、というキングの声が聞こえてきそうです。もちろんそれには痛みも犠牲も伴いますが。ホラー小説としても楽しめますが(そんなに怖くないけれど)、トラウマやアディクションからのリカバリーものとして読むこともできると思います。

私もこの小説を通して知ったのですが、スティーブンキング自身、昔はかなり危険なアルコール中毒患者だったらしいです(コカインや薬物依存でもあったそう)。幼少期のひどい貧乏や、父親の蒸発と母親の不安定な精神状態が、キングのトラウマだったようですね。そしてまさにジャックがそうであったように、"The Shining" を書いた頃はアルコール中毒で家族も巻き込み大変だったみたいです。でもアルコール依存がひどかった80年代後半くらいまでの作品に、ホラーとしての傑作が多いのも事実なわけで、そのへんが何ともね。