ゴヤ展

10月半ばからボストン美術館ではゴヤ展が開催されています。
(来年の1月まで:October 12, 2014 – January 19, 2015)
スペインのこの有名過ぎる画家(1746-1828)の作品を160点以上集めており(そのうち10点は北米での公開が始めてのものです)見応えたっぷりです。ゴヤの展示としてはアメリカでは過去25年で最大のものだそうですよ。
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私もとても楽しみにしていて、オープニングの週に早速行ってきました。週の中日の朝イチで乗り込んだ特別展示場はまだガラガラで、ゆっくりと鑑賞出来ました。
ゴヤですから、ダークな絵を期待して行ったのですが、今回ペインティングではダーク系は少ないです。肖像画が多いです。すぐ忘れてしまうけど、ゴヤって宮廷画家だったんですよね。

ゴヤの代表作の一つである有名はカルロス4世のこちらの絵は、残念ながらございません。でも下絵の一部は見ることが出来ます。
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この絵、実質的に権力を握っていた意地悪な王妃を、そのまま意地悪な顔つきを強調して中央に据えています。王も周りの人達も、影が薄い存在だということをはっきり伝えていますね。しかもこれで王族のみなさんに問題なく受け入れられたわけですから凄いですよね。

下積み、タペストリー画家を経て、40歳くらいまでは苦労したゴヤですが、その後は王様御用達の画家となり80代まで長生きされます。当時の画家としては名誉や金銭的な面では大成功でしょうね。その上で後世まで名が残るわけですから大したものです。

一方で聴力を失われたり、戦争を体験したり。ゴヤは魔術的な絵や、老人、狂気や恥、老いや死など、ダークな色合いが濃くなっていきます。
ダークな絵で有名どころでは、こちらの魔術系の絵2点と、老婆の絵が鑑賞できます。
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生存中はあまり発表しなかったという、戦争のデッサンが膨大です。一流画家って何がすごいって、やっぱりデッサン量とか下絵の数が半端じゃないんですよね。発表しようがしまいが関係なく、描いて描いて描きまくっている。描いた数だけ一流になれるのかと思うくらい。ゴヤはそれこそ記録係のように、戦いや殺人の様々な場面を現代のカメラマンがシャッターを切るように描き続けます。

そして晩年の傑作を言われる2点、巨人と、聖職者ヨセフの最後の聖餐も見ることが出来ます。巨人はもちろん本物のデッサンの方です。
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Joseph Calasanzの最後の聖餐。
これが想像以上に大きく、重みがありよかった。
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このモデルとなったのはJoseph Calasanzは、16〜17世紀のローマカソリックの聖職者です。幼い頃から神父を目指し法律や哲学を学び続け、貧しい子供、全ての子供が教育を受けられる世界を目指した。晩年はスクールで起きた子供への性的スキャンダルに巻き込まれとても苦労したが(問題を起こした神父は金持ちで権力者の息子)、最後まで信仰を失わず、平均寿命が30歳とも40歳とも言われる時代に、90歳まで長生きし、最期はたくさんの子供達と親族に惜しまれながら亡くなったそうです。

ゴヤが仕事として描いてきた肖像画とは違い、そこに豪華さも派手さも気取ったポーズもなく、聖職者の絵なのに宗教色も薄く、ただただ神とともに生き続けた男の姿がシンプルに描かれている。

老いを畏れ、戦争を記録し、権力と金を握った人々の虚栄のための肖像画を描き、ダークな世界に魅入られた画家が最後に選んだ題材は、老いではなく成熟であり、戦争ではなく静寂で、虚栄ではなく尊敬に溢れた、光の差し込む世界でした。公の絵としてはこれを最後に、ゴヤは82年の芸術家の生涯に幕を下ろします。

ところで2006年の作品で、"Goya's Ghosts"(邦題は「宮廷画家ゴヤは見た」)という映画があります。
ナタリーポートマンがありえないほど悲惨な役で登場しますが、この時代と、時代の証人としての画家ゴヤが上手く描かれています。
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年末が見えてきた

早いなあ。気がつくと今年も終わりそう。
先週からニューヨークに入っていることもあり、日本製の来年の手帳を買った。

やっぱり都会はいいねえと思ったり、移動で疲れているので田舎もいいなあと思ったり。
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やっぱりセントラルパークに毎日来てしまう。
結局私にとってのニューヨークはセントラルパークだわ。落ち着く。
都会の田舎ってことかしらね。
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紅葉は綺麗だけどまだ浅い。
週末のニューヨークマラソンと、デイライトセービング解除の後に、秋はぐっと深まるでしょう。

フェアウェイで食材買って、上のレストランで朝ごパンケーキ。住んでた頃のいつものパターン。こうしていると1年ちょっとのボストン生活が夢のように遠ざかる。
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年末までこの調子で、年明けからはニューヨークに戻る線が濃厚に。
引越しとか部屋探しが面倒くさい。
真冬だけは避けたい。
もういっそずっとホテル生活でもいいかもしれない。

人生の午後に入り、私の中でもシフトの時が来ているのか、今まで価値を置いていたものがまったく無意味に思えてしまう今日このごろ。たぶんもっとスピリチュアルな方向を目指した方がいいんだろうなあ、、とは思う。願望実現とか引き寄せとかではなくて、精神的な満足感みたいな。NYCに落ち着いたら、とりあえずヨガでも始めようかというのはイージーかしら。それともニューヨークに住んでヨガとかって、逆に典型的かしら・・・。

ユングの言葉

“Thoroughly unprepared, we take the step into the afternoon of life. Worse still, we take this step with the false presupposition that our truths and our ideals will serve us as hitherto. But we cannot live the afternoon of life according to the program of life’s morning, for what was great in the morning will be little at evening and what in the morning was true, at evening will have become a lie.”


ユングの「人生の午後」にインスパイアされたスピリチュアルグルのウェイン・ダイアーが制作した"The Shift"。

仕事一筋のビジネスマン、子供や家庭に全てを捧げてきた主婦、映画監督として一流になりたいカメラマン。今までの価値観や生き方では何となく上手く立ち行かなくなった人々と、シフトの時が描かれている。ドラマ仕立てで面白い。


強制的ひきこもり生活とストレス解消法

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紅葉が素敵なボストンを後にして、移動生活というか何もないホテル暮らしにまたまた入る。こっちでも窓の外は紅葉が綺麗ですけどね。
4ラウンド目?さすがに疲れたし、お金出すのも会社だしでこちらに別宅を作ろうと計画を進めていたのだが、これもよくよく考えるといろいろ面倒くさいしバカバカしいので止めた。

来週はニューヨークでセントラルパークを満喫出来るので今週がんばって乗り切る。
基本的にはまた内職(というか作業。仕事と呼ぶほどのものではない)の日々。
でも効率が悪くなって来た。今月中に終わらせたい分量の半分も進んでいない。
専門の辞書も重いのにせっかく持って来たんだからやらないと、と思うから余計したくなくなる。
根っからの怠け者だから、窓から秋の空ばかり見ている。

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午前中は内職で(ほとんど形だけ)、午後はホテルのジムと室内プール。
天気が良ければパティオにコーヒーを持って出て読書。
でも読書中のミステリーが、キンドル版なのに電源を忘れてしまった・・・。

スマホで読むにも、画面が小さくて目がしょぼしょぼする。
コンピューターもマックだし、電子ブックもガンガン読むんだからiPhone6を買えばいいじゃんとみんなに言われる。でもあれニート主婦が持つにはお高いし贅沢じゃ?それに電子ブックはキンドルの方が絶対読みやすいと思うわ。

それと何もないけれど、ドライブで行けばコリアン・タウンに行けるのね。
もともと韓国料理は大好きなんだけど、特にスンドゥブ、豆腐の辛いスープが好物過ぎて死ぬ。毎日でも食べたいくらい。
そしてこんなに美味しいのにお腹いっぱい食べても翌日太っていないという神フード。
どこの店でもいろんなキムチが食べ放題なのも嬉しい。

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引きこもり生活は、プールと日光浴と韓国料理で乗り切ろうと思います。
夏時間は今週末まででしたっけ?
秋までも駆け足で過ぎて行きます。



[映画] The Boxtrolls エッグとフィッシュ



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ストップモーションアニメ**です。
ストップモーションアニメは普通のアニメやCGと違って、アーティスティックな仕上がりになるというか、人形劇のような味のある作品が多いですよね。

平日の昼間に見たせいもあり、私の他には子連れの親子一組だけだったのですが、子供さんが「怖い」と言って途中退場。全てのお子様向けってわけではないのかもしれないけど、大人も魅了されるクオリティですよ。トレーラーで制作の様子もどうぞ。



チーズブリッジというとある町。ここには夜になると現れるボックストロールという妖精がいるんです。ボックストロールたちは、かたつむりの貝のように段ボール箱で身を守り、人間が捨てたゴミやガラクタなどを集めては地下で開発したり再利用して暮らしているの。

ボックストロールは大人しく内気で気のいい妖精なんだけど、彼らが子供を誘拐して殺して食べるという噂が流れ、住民はおびえ出します。

そしてボックストロール狩りが始まります。

実はこのデマを流し、ボックストロールを絶滅させ、政治的に利用してやろうとする黒幕がいるのですが・・

主人公のEgg(トロールの名前は何の段ボールかってだけなんだけど)は、実は人間の男の子なのです。とある事情があってボックストロールに育てられているんだけど、このことが「子供の誘拐デマ」に繋がっていることは事実としてあるのね。

そしてボックストロールの中でもFishというトロールが、Eggの育てのお父さんでもあり、心の支えでもあり、Eggを信じて一歩踏み出す勇者でもあります。
Eggがよく言葉を話せるなあとかは置いておいて、信じた世界が崩れ去ろうとするその時、立ち上がり、愛と友情と冒険で乗り越えて行く少年の物語。

**ストップモーションアニメーションとは、静止状態の人形を少しずつ動かしながらコマ撮りしていくものです。芸術的な分、苦労が多そうです。

例えば有名な映画では"Mary and Max"。

評論家からは大絶賛で、賞もたくさんもらいましたが、商業的にはそれほどでもなかった。

こちらの20分もないのショートフィルムは制作に5年かけたとか。根気もいりますね。


この秋気になっているアニメーション映画はもう一つ、今日から公開の「Book of Life」なんだけど、こちらはコンピューターアニメなので大画面で細部まで見たい!ってほどでもなく。うーんDVDでいかしら。

199冊目 Gift from the Sea 妻の思いは海よりも深く

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Title: Gift from the Sea
Author: Anne Morrow Lindbergh
Publication date: 1955
Format: paperback
Pages: 144 pages

以前、"A Year by the Sea" の感想を書いた時、Twitterで、リンドバーグ夫人の海からの贈り物みたいですねと教えてもらいました。

「海からの贈り物」は日本でも昔から本屋で目にはしていたけれども、〇〇夫人というなんだかよくわからない名前のせいで、一度も読もうと思ったことがなかったのだ(オリジナルはちゃんと彼女の本名で売られてますけどね・・)。

まさか「あの」リンドバーグ夫人で、結婚生活や女性問題を扱った本だとは思いもしなかった。そのリンドバーグ夫人(Anne Morrow Lindbergh)が、50歳目前の頃に出版された本です。

The beach is not the place to work; to read, write, or think. I should have remembered that from other years. Too warm, too damp, too soft for any real mental discipline or sharp flights of spirit. One never learns. Hopefully, one carries down that faded straw bag, lumpy with books, clean paper, long over-due unanswered letters, freshly sharpened pencils, lists, and good intentions. The books remain unread, the pencils break their points, and the pads rest smooth and unblemished as the cloudless sky. No reading, no writing, no thoughts even – at least, not at first.
~from Gift from the Sea



リンドバーグ夫人(アン・モロー・リンドバーグ)は、世界で始めて大西洋単独飛行を成功させたあのチャールズ・リンドバーグの奥様なんですね。

リンドバーグ家が有名なのは大西洋単独だけではなく、リンドバーグ誘拐事件があるからです。リンドバーグ夫婦の最初の息子さんは2歳になる前に誘拐され、数日後に亡くなった状態で発見されました。
その後夫妻はさらに5人の子供を育てましたが、近年(当事者がみんな亡くなった後ですが)リンドバーグ氏に隠し子が3人もいたこともわかっています。

飛行家、冒険家のリンドバーグ氏は不在がちだったようです。リンドバーグ夫人は、旦那さんを当てにせず(実際ヨーロッパに隠し妻2人と隠し子3人がいたわけですが)、5人の子供を育てながら、本を書いたり、様々な文化活動に参加したり、また数少ない女性飛行士でもありました。

子供達の話によれば、賢く鋭いリンドバーグ夫人は、きっと愛人の存在にも隠し子の存在にも気がついていただろうと言います。私もそう思います。それでも旦那さんは世界的ヒーローです。妻として守らなければならない名誉も責任もあります。それはいろんな思いや葛藤があったでしょう。

子供の誘拐と殺人、パパラッチや世間の噂、度重なる引越し、不在の夫、愛人、隠し子。人生の午後へと向う50歳を目前に、過去の苦しみを吐き出すわけでもなく、文句を垂れるわけでもなく、一人の妻の立場から、女性の立場や夫婦の問題を、海の貝たちに例えながら深淵へと導くテクニックは素晴らしい。

例えば「Oyster Bed」の章では、オイスターのその不格好だけれども個性的な様相が、百組あれば百通りある夫婦そのものだとして語りはじめます。

また「Moon Shell」では、妻、母といえども、一人の時間を持つ大切さを語ります。昔の女性は教会や家事で、今よりももっと自分と向き合う時間があったという話にはなるほどなあと思いました(着物を自分で縫っていた世代の女性から「でも縫い物をしている間、いろいろ考え事が出来たのよ」と言われたことを思い出しました)。

文章は短く語り口は静かで抑制があるにもかかわらず、時々はっとする洞察や考えさせる文章をぶつけてきます。表面は穏やかでも、広く深くそしてまったく別の世界を持つ海そのもののような作品です。

やっぱりランタン

作った。
週末からしばらく家を空けてホテルに移るので、今週いっぱいで見納めだけども。

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アップで。
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かぼちゃ売り場。秋真っ盛り。
みなさん手押しリヤカーで何個も買っていかれます。
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秋のコンコードと若草物語のオーチャードハウスへ

先日、昨年行きそびれた秋のコンコードへ行ってきました。
「若草物語」の舞台となるオルコットの家を始め、エマーソンやホーソーン、ソローの小屋などもあった場所です。

ボストンから車でも30分程度ですが、平日一人でプラプラ観光するのにはちょうど良い距離なので、列車で出かけました。列車と徒歩だけで行動できるので、ボストンに観光で来た方にもおすすめです。
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ボストンのノースステーションからコミューターレイルのFitchburg行きの列車に乗り40分で到着です。片道8ドル50セント、窓口で往復で購入されるとよいと思います。駅でコーヒーを買って乗り込む。
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すばらしい晴天、穏やかな気温。コンコードは高級住宅街が並び、緑も多く素敵な町。散歩がてら歩くのに最高です。住みたい。

早速オルコットの家、オーチャードハウスに向かいます。駅から歩いて25分くらいでしょうか。大通りを通って行くのでわかりやすいです。
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オーチャードハウス。オルコット一家が住んだのは1858年から1877年まで。若草物語の出版は1868年ですので、まさにこの家から生まれました。建物もほぼオリジナルな状態で残され、内部の家具や調度品もほとんどがオルコット一家の所有物。つまりアメリカを代表する女流作家のルーツとともに、1800年代のニューイングランドの暮らし博物館にもなっているところが凄い。

ちなみにツアーガイドのみです(10ドル)。ある程度人数が集まると、他のツアーと被らないように集合がかかります。この日は一人で来ていたのは私くらいで、グループが何組かとフランス人の団体さんが。私のガイドさんは17年も働いているベテランの方で、オルコット家の家庭内事情から小話、当時の様子や19世紀の思想や流行まで本当にいろんな話をしてくれてとても良かった。40分くらいあったでしょうか。

キッチン、パーラー、リビング、娘たちの部屋、書斎と歩くごとに、まるで本の中を旅しているような感覚に陥ります。エイミーのモデルとなった末娘メイの絵が、部屋中に飾られているのね。窓枠にも彼女の残した絵があったりとても暖かい気分になった。そうそうあの「衣装箱」もそのままあるんですよ。娘たちが階段を降りる足音や、パーラーに集まった名士たちの語らいが聴こえてきそう。

*内部は撮影禁止なので下4枚はお借り画像です*
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父であるブロンソン・オルコットが設置してくれたというオルコットの書き物机がこじんまりしていて驚く。同時に感動に襲われる。ここであの世界の名作が生まれたとは。

オーチャードハウスの外には、お父さんが生涯情熱を注いだ「哲学の小屋」があります。
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父であるブロンソンは、人間的にとても立派な人だったようです。エマーソン、ソローと同じようにトランセンデンタリズム(超越主義)思想の一人で、個人の中にある良心や善を信じ、引いては全ての子供の持って生まれた清らかさや賢さを大切にする教育を支持しました。それは黒人の子供や女性にも十分な教育を与える必要性や、座り心地の良い椅子や快適な教室など、勉強環境も重視しました。当時の、白人の男の子を中心に与えられた厳しいだけの教育とはまったく違ったものです。そのため反発にもあったし、ブロンソン氏は生涯、金銭的に苦労し続けます。

オルコット一家は名士ではあるけれども常に貧乏で、その為子供たちもお母さんも苦労し、常に働き、家計を支えてきました。けれどもルイーザを含め、家族はそんなお父さんを心から尊敬し、愛していたことが伺えます。

ルイーザの「若草物語」は、出版と同時に大ヒットしました。このルイーザの成功のおかげで、オルコット一家は始めて経済的に安定したのです。しかしルイーザの思考はお父さんから受け継がれたものであり、それは理想主義かもしれませんが、博愛と平等と家族愛に溢れ、若草物語がこれほど長く何世代にも渡り愛され続けた理由でもあります。人間を支えているのはお金ではなく、良心と教育と家族なのだという普遍的なメッセージを、これほど楽しく、暖かく伝えている物語は他になく、それはオルコット一家そのものだった言えるでしょう。

オーチャードハウスから歩いてすぐの距離に、コンコードミュージアムとエマーソンの家があります。
コンコードミュージアムにも寄りました。
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エマーソンのスタディルームの復元、19世紀のコンコードでの暮らしが伺える博物館です。当時流行ったという子供向けのマグカップのコレクション。お土産に欲しかった。

ミュージアムの後でランチ。メインストリートにはコテージやレストランが多くランチには困りません。本屋やカフェや画廊なども並んでいてゆっくり出来ます。
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その後は「スリーピーホロウの墓場」へ。
こちらにはオルコットファミリーやエマーソン、ソローのお墓があります。
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お墓を過ぎ、エマーソンの牧師館を見にMinute Man National Historical Parkへ。紅葉が始まって綺麗でした。これから今月いっぱい見ごろではないでしょうか。ここへもメインストリートから20分程度とちょうど良い歩行距離。

こちらのOld Manseはエマーソンの他、ホーソーンなども滞在した館。コンコードリバーと緑に囲まれて、歴史的なノースブリッジを眺めながら、ここで哲学的思想に耽った19世紀の偉人達を想像するのもよし、何も考えずにボ〜っとするのも良し(←私)。
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本当はソローの小屋のあった湖にも行きたかったのですが、そこは車がないと難しい感じです。歩けない距離ではないのだけれど。。

でもまあ雲ひとつない見事な秋晴れに恵まれて、半日の楽しい小旅行でした。

今年のお飾り

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月のうち半分以上はホテル生活でほとんど家にいないこともあり、
今年のかぼちゃのお飾りはこんなもんっす
マントルピースの上に乗るサイズ。早くゆっくり静かな暮らしが出来ますよおーーに!
毎年ランタンを作っているので少々寂しい。気が向いたらホテルで作ります。

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どこのお店にも並んでて、このオレンジが「年末〜」って気分にね。
あああ今年ももうすぐ終わるよ。。

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定番の秋のおやつ。
サツマイモとリンゴのスイートポテト。
マッシュしたさつまいもにバターと生クリーム、砂糖の変りに少量のハチミツとレーズン、アップルバター少々でオーブンで焼く。面倒なので耐熱皿で焼いて、食べる時にスプーンで取り分け、ホイップクリームを添える。

後ろのドリンクはパンプキン・サイダーで、ちょっとルートビア的なお味。
スパイスが効いていて秋っぽいのよ。

読書は今ミステリーを読んでます。すっかり秋ですねー。




[映画] Gone Girl 結婚という墓場

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Gone Girl (2014)
監督:デビット・フィンチャー
出演:ベン・アフレック、ロザムンド・パイク、ニール・パトリック・ハイク他

本はすでに読んでいるので、ネタバレ状態だけど見てきました。

ベン・アフレック主演、デビット・フィンチャー監督ということで・・。デビット・フィンチャー監督は、Se7en、The Game、Fight Club、The Social Networkなどスリル、サスペンス映画の第一人者。

ほぼ本のストーリー通りですが、細かい違いもありました。
私が気になったのはニール・パトリック・ハイク演じる元彼。本ではもう少し肉付けのあるキャラだったと思うのだけど。それに彼の最後のシーンは本にないし、"Se7en"の監督ということでお約束でしょうか。全然想定していなかったシーンなので驚きました。

映画の簡単なあらすじは、売れない物書きニック(ベンアフレック)の妻エイミー(ロザムンド・パイク)が、ある朝忽然と姿を消してしまうことから始まるのね。エイミーはお嬢様なのですよ。両親は有名な児童書作家で、エイミーをモデルに「アメイジング・エイミー」シリーズの本を出していたので、有名人でもあるの。

「あのエイミー」がいなくなったということで、町をあげての大捜索が始まり、テレビは連日この話でもちきり。でも消息は掴めず、疑惑はだんだん旦那さんであるニックに向けられるのね。しかし話は二転三転し、、、。小説ではニックとエイミーが交互に登場し、読者は誰を信じていいのかすらわからなくなるのですが、映画はもう少し方向性が見えやすくて、そこまで振り回される感じはなかったかな。

マスコミの熱狂と、セレブネタに夢中になる一般人も一役買ってる大芝居。本を読んでいない人はもちろん、読んでいても楽しめる映画だと思います。
それにしてもエイミーの立場ってつくづく自分と被るのよね。旦那の都合で見知らぬ土地に住み、友達もいなくて、日中何するわけでもなくて、子供もいなくて。確かにこれで浮気でもされたら、、はてどうするだろう。結婚は墓場というのはある意味真実じゃないかしら。そこが幸せか不幸かの大きな差はあるにせよ。

エイミー役のロザムンド・パイクは"Pride and Prejudice"のジェーンの印象が強くてどうかと思ったけど、良かったです。


[映画] Begin Again(2013) 音楽は人を救うのか?

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監督:ジョン・カーニー
出演:キーラ・ナイトレー、マーク・ラファロ、アダム・レヴィーン
公開日 2014年6月27日(USA)

これ、だいぶ前に映画館で見たんですけどね。感想が遅れたということはそれほど感動はなかったようです。

でも、普通に見ると悪くないですよ!

でもでも、あの"Once"(2006)の監督さんなんです。

同じように音楽がテーマだし、比べてはダメだと思いつつも、どうしてもどうしても比べてしまうと思います。で、Onceと比べると半分くらいの感動です。これは仕方ないですね。

Onceは素晴らし過ぎました。暗い冬のダブリンを舞台に、素人に毛の生えた役者だけを使って、素朴で繊細で宝石のような映画をつくりあげた。ストリートミュージシャンのもう若くない男と、チェコ出身の子連れの移民の娘が、恋愛や男女の関係では辿り着けない場所まで、観衆を連れて行ってくれる映画です。それはまさに音楽の美しさそのもの。言葉では表せない儚さが音色とともに心に留まり続ける。パーフェクト。

そしてBegin Again。主演はキーラとマーク・ラファロ。ラファロはNYCが舞台だと必ず出てくるけど住んでるのかしら。それとマルーン5のアダム。

ダブリン&無名俳優が、華やかなニューヨーク&ハリウッドスターになったわけですね。

恋人でミュージシャンの彼(アダム・レヴィーン)の成功とともに捨てられてしまったイギリス人の娘(キーラ)がロンドンに帰ろうと決めた夜に、すっかり落ちぶれてしまった冴えない業界の中年男(マークラファロ)と出会い、自分の音楽をニューヨークの街角で冴えない仲間と作っていく。パターン的同じですね。

Onceと同じように、男女の関係にはならず、それよりももっといい関係を音楽を通して築いていく感じは同じです。本当に悪くはないんですよ。音楽は人を救うのか?もちろんYESです。

ただちょっとキーラがお洒落過ぎるというか、かっこ良過ぎるというか。飾らない感じが、素朴な娘じゃなくてクールな娘になっちゃうのね。振られた感じもしないし、捨てられた感じもしないし、成功にもお金にも執着しない。でも健気、みたいな。ラストも何の成功もお金も約束されていないOnceと比べると、わかりやすい(でもイージーな)満足感を与えますね。

キーラ好きなにはお進めですかね。ワンピースと自転車でニューヨークを走る姿がキュート。ロンドンはもちろんだけど、ニューヨークもキーラ似合うわ〜。
そしてOnceのような音楽がガッツリと胸を打つ作品を期待して見るとちょっと期待外れになると思う。


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Author:koburii
HN:こぶり
*国内外問わず、夫の仕事の関係で引越しばかりしている40代の主婦(子供なし)です。最近は海外ばかりでいい加減日本に帰りたいです。
*すぐ引っ越すので知り合いが出来にくい/単独行動/インドア派、と引きこもり要素たっぷりではありすが、前向きに楽しみを見つけながら暮らしていければと思っています。
*読書や映画の感想を時々書いてます。

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