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Title: Sharp Objects
Author: Gillian Flynn
Publisher: Broadway Books
Publication date: September 26, 2006
Format: paperback
Pages: 272 pages

この作者の本を読むのは、"Gone Girl"(2012)、"Dark Places"(2009)に続き三冊目。今回読んだこちらの"Sharp Objects"がデビュー作だそうです。他の二作品と比べましても主人公のダークさは同じですが、今回の主人公はかなり耐えるタイプで健気なので応援したくなりました。そういう意味で気に入った作品で、最後まで夢中になって読みました。

主役のCamille Preakerは、若きジャーナリストです。シカゴの小さい新聞社で安月給で働き、友人も彼氏も作らず狭いアパートで一人で暮らしています。

ある日、ミズーリの小さな田舎町で起きた連続事件を追うように上司から命令されます。その田舎町は、Camilleの故郷でもあるからです。地元の人間しか手に入らない情報を掴めば、新聞も一躍脚光を浴びます。

しかしCamilleには帰りたくない事情があるのです。

Camilleは自傷癖があり、アルコール依存症です。過去があまりにもダークで、精神的にもギリギリに生きています。母親は養豚所を経営するお金持ちで自分勝手な人。その母親の僕のような義父。そしてCamilleはほとんと知らない年の離れた妹。歓迎されない大きなお屋敷に、一時的に帰る羽目になるわけです。

そして町で起きる奇妙な事件。殺された少女は歯が取られているの。この事件を追いながら、母親との確執、妹とのトラブル、昔のクラスメイトたちとの再開と、Camilleの心はグラグラ揺れます。

早くシカゴに帰ればいいものを、、と読書中にずっと思っていましたが、清算しなければならない過去もあるのですね。この後Camilleが少しでも癒されて、幸せな人生を歩んで欲しいなあと心から思いました。

この作者、三年に一冊発表って少な過ぎる・・。今年は新作なかったし・・・。もっと書いて欲しい。ミステリーはどうしてもプロット重視になるけれど、この作家は主役のキャラクターで読ませるのが凄い。女性ならではのダークさとドロドロも。

英語は読みやすいです。ちなみに長細いマスマーケット版で読みました。長細いマスマーケット本って、安い上にとても読みやすいから好き。全部このサイズにして欲しいくらい。
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Title: The Mist
Author: Stephen King
Publisher:Viking Press
Publication date: 1980

急に読みたくなったキングの1980年の本。
ホラーだけどエイリアンなのであまり怖くはないです。

実はハロウィン前夜に、この小説の2007年の映画版が放送されていました。
エキセントリックな中年女性、Mrs. Carmody 役のマーシャ・ゲイ・ハーデンがすごくいい演技をしていたけれど、最後でのけぞってしまった。なんだこのラストは。
ダークなラストはそれはそれでいいけども、こんな元も子もない終わり方って。スティーブンキングっぽくない。あのショーシャンクの監督なのですが。

という理由で本を読んだのですが、やっぱりラストは違った。本のラストもハッピーエンドではないけれど全然良かったです。

舞台はメイン州の小さな町ブリッジトン。ひどい嵐とともに謎のミスト霧が町に現れます。奥さんだけを家に残し、息子と隣人を連れて生活品・食料品の買い出しに出た主人公David。

しかしスーパーは同じように食料品の買いだめに走る人で溢れています。そしてまた謎のミストが。ミストの中には何かが潜んでいて、一人、二人と犠牲者が出ます。スーパーの中の買い物客はパニックとなり、店から出られなくなるわけですが・・

謎のミスト&エイリアンと、長時間スーパーマーケットに集団で閉じ込められる人々の狂気が読みどころ。Mrs. Carmodyのような非科学的、呪いがかった方法で解決しようとする人は、平和な世界では変人扱いされるけど、こういう状況ではむしろ崇められたりする。

主人公でアーティストのDavidは町ではひとかどの人物だけど、実は快く思っていない人が結構いたこともこの騒動でわかるのね。

本のラストも同じく絶望的な状況ではあるけれど、かすかな希望も残されていて余韻を残すエンディングです。

ちなみに映画には一応小説通りのエンディングバージョンも存在するそうです。
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4キロのターキーの焼き時間は4時間15分。
ハーブ&ガーリック、オレンジの皮、りんごジュースなどミックスしたものに一晩漬けたので外側がカリッと、でもお肉はジューシーに焼けた。
今年は特に美味しく焼けて、夫も凄い勢いで食べていた。

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今年はターキーに飽きないように付け合わせを気をつけた。
デリのものは生ハム系を止めてシーフードにし(これは毎年かも?)、ザワークラウトやマリネなど洋風酢の物を増やした。ビーンズはバターソテーではなく、茹でて味噌アーモンドで和え和風に。

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グレイビーとクランベリーソース。両方とも大好評。
グレイビーは今年はほとんどベジタブルグレイビー。ターキーは付いて来るテールの部分だけ使って、あとはセロリやピーマンやオニオン、人参でグラグラ一煮込んでグレイビーに。野菜の味でさっぱりするのでターキーにあう。
クランベリーソースはいつものオレンジの皮とジュースを絞ったもの。そこにメープルシロップと赤ワインを加えて大人向けにした。ターキーにマッシュポテトを添えて。

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アップルパイも美味しく出来た。最もポピュラーな焼き方で焼いた。シンプルが一番。パイ生地はホールウィート。
大ぶりのグラニースミス(青りんご)4つ。カットしたりんごに、小麦粉とブラウンシュガーとシナモンをたっぷり、ナツメグちょっぴりを絡めパイ皿に詰め、小さな小さなサイコロ大のバターをのせて蓋をしてオーブンで焼くだけ。ホイップやバニラアイスと一緒に。とにかく今年はどれもこれもとても美味しく出来たので満足出来たディナーだった。

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翌日。ブランチにターキーの残りでサンドイッチ。
マヨとマスタードで。オニオンをたっぷり挟んで。パンはライ麦パン。

サンクスギビングパレードのバルーン。空気入れの最中。
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もうすぐサンクスギビング。今年のターキーはこれ。

去年、その前と12パウンド(5.5キロ)のターキーだったけど、今年は8.5パウンド(4キロ弱)。ちょっと小さめなので一安心。それでも夫婦二人だと大きくて、当日たっぷり食べても、その後2〜3日は、ランチにターキーサンドイッチが続く。

ハーブで香りを付けこんがりと焼くターキーは、さすがに3日も続くと日本人の胃には重く飽きてきます。でもでもこればっかりはお約束というか象徴のようなものなので外せない。注意深くしっとりと焼いて、グレイビーをとろっとかけた熱々の丸焼きはとてもホリデーっぽい味がして幸せになります。

今年は前日に、りんごジュース、水、オレンジの皮、ガーリック、ハーブ(ローズマリー&タイム)、塩、砂糖を混ぜたものでターキーを漬け込み、当日の朝から焼く予定。

ベーシックにクランベリーソース、アップルパイは作り、コーンブレッドは買った。オードブル系は明日デリから配達される予定。ワインは今年もボジョレー。時期的にちょうどいいので、毎年ボジョレーとターキーで今年の収穫を祝う感じとなります。

料理を作ってフットボールを見ながら食べるだけの一日なのだけど、私はなぜだか妙にサンクスギビングが好き。七面鳥の丸焼きも面倒といえば面倒なんだけど、楽しい気分が勝る。

だってですね。始まりはどうであれ、収穫や豊作、つまり豊かさに感謝してそれを祝う日なんて、考えてみればとても素晴らしいことではないですか。


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今月の始め、公開直後に見に行った映画。

これはとても好みの映画でした。こういうの大好き。
館内も混んでいましたよ。
原作であるColm Toibinの同名の小説も一時期話題になりましたよね。

テーマと言い、主人公のキャラといい、日本でいうとNHKの朝の連ドラになりそうな感じ。ざっくり言うと1950年代に、アイルランドからニューヨークに渡った一人の若き女性のお話。涙あり笑いあり冒険あり。

人生の中で、大きな事件ではないけれど、年を取って振り返るとあれってドラマだったよなあと思う場面ってありますよね。家族との別れ、環境の変化、新天地へ一歩を踏み出す不安と期待、心躍る出会い、友と笑う夜と孤独に泣く夜。

異国に移民として渡るという大変な設定ではあるけれど、同時に誰もが経験する若い頃のとても大切な瞬間を描いている映画でもあるのね。特に海外に住んでいる人にはジンとくるものがあると思いますが、そうでない人にも、誰にでもあるドラマだと思います。



パッとしない毎日に見切りをつけ、アイルランドからニューヨークに一人渡ったEilis。ブルックリンでの新生活や仕事、孤独に悩んでいる時に、イタリア系のちょっと軽めの男の子と出会うの。ここからどんどん明るく積極的になっていくのね。でもそんな時、アイルランドから悲しい知らせが届き・・・・

タイトルの「Brooklyn」の意味は、むしろ後半で意味を持ってきます。自分にとって大切なものは何か。自分の道はどれなのか。離れてみなければわからないし、決断しなければ自分の人生にはならない。

途中主人公にがっかりする場面もあるのだけれど、基本はいい娘なので感情移入出来るし、50年代の洋服やインテリア、アイルランドの町並みなど色使いもとても好みで、最後までじっくり堪能しました。
新時代のニューヨークを支えた二大移民、アイルランド系とイタリア系という設定も人気の秘密でしょうね。

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予定外の内職が入り慌てつつも、サンクスギビング前になんとかすべて終了。今年はもう本当にこれっきり。嬉しい・・・

内職といってもお手伝いに毛が生えたようなものだけど、辞書引きまくりだったので眼の下にシワが。ただの年かも。

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気がつくと秋が終わり、冬が始まっていた。今年の秋はとても暖かく、紅葉も遅かったのに。セントラルパークは相変わらず毎日散歩していた。特に朝は人が少なく空気もすがすがしく最高なの。紅葉は先週まで綺麗でした。写真もたくさん。整理しないと。

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内職で忙しいと言いつつも、映画館には通い、本も読み、テレビもたくさん見ていたので、感想など覚えている範囲で書いていく。本はミステリーやダークなものを気がつくと買っている。

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Crimson Peak/クリムゾン・ピーク (2015)

「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロ監督の最新作を見てきました。

平日昼間に映画館に一人で行くと、たまに館内ガラガラで誰もいないのですが、ホラーでそれだととっても怖いんですよ。今回も一人だと嫌だなあと思いつつ時間ギリギリで行くと、むしろ混んでいて安心した。

ロマンスとホラーの割合を言うとロマンスの方が強いです。あまり怖くなかったです。というかこれはホラー映画なのだろうか?
でもじゃあ安心して見ていられるかと言えばそうでもなく、ゴーストは何度も登場することは登場しますし(変な言い方ですがそんな感じなのです)、血もたくさん流れるし痛々しい映像が多い。「パンズ〜」でもそうですが、ファンタジー(ホラー)とドラマ(ロマンス)の混ざり具合が絶妙なバランスで溶け合いダークで痛くて美しい。



ニューヨーク。主人公のイーディス(ミア・ワシコウスカ)は、10歳で母を失い、ゴーストとなって現れた母から“Beware of Crimson Peak” という警告を受けるのね。

それから14年後、大人になったイーディスのもとにもう一度母親が現れ、同じ警告をするの。その時ちょうど出会ったイギリス人のバロネットで発明家のトーマスと恋が始まり、いろいろあって彼の故郷に一緒に行くことになります。そこは人里離れた山頂にそびえ立つ屋敷。そしてその土地こそ、Crimson Peakと呼ばれる土地だったのです。愛するトーマスと、彼のダークな妹の秘密とは。屋敷に現れるゴーストたちは一体・・

お屋敷がとにかくいい雰囲気。冬になると夜が長く寂しくなり、俄然ゴシックホラーが見たくなりますが、まさにそんな気分にピッタリの映画。

ホラーよりもロマンスの要素が濃く、そこがいいです。ラストはほろっときます。でもホラーを期待するとがっかりするかもしれません。ゴーストは登場するのですが、物語は全て人間の間で(血みどろに)起こります。イーディスの書く小説のように、ゴーストはメタファーなのかもしれません。なぜイーディスは(イーディスだけ)、あんなにもゴーストに出会うのでしょうかね。

主演はミア・ワシコウスカ。
同じゴシックロマンスホラー「ジェーンエア(2011)」を演じた時は、相手役のマイケル・ファスベンダーがとってもマチュアな雰囲気の方なので、ラブシーンとかちょっと見てはいけない雰囲気があったけども、今回は大丈夫だった。ロキ、じゃなくてトム・ヒドルストンともお似合いだし。

物語の鍵を握る、トーマスの妹役は、ジェシカ・チャステイン。ジェシカ・チャステインは本当にどこにでも出て来るな。