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236冊目 By the Shores of Silver Lake 生誕149年目!今年もローラに乾杯。

by the shores of silver lake

Title: By the Shores of Silver Lake
Author: Laura Ingalls Wilder
Publisher:Harper & Brothers
Publication date: October 20, 1939
Pages: 304 pages

★★★★★

"Home! Home! Sweet, sweet home,
Be it ever so humble
There is no place like home."
    -By the Shores of Silver Lake


今日2月7日はローラ・インガルス・ワイルダーのお誕生日です。
さてこちらは大草原シリーズ5作目(インガルス一家の話に絞れば4作目)です。
ミネソタを出たローラ達は、ここからダコタへと向うわけですが、"Go west, young man"とばかりに進み続けたインガルス一家も、この地でようやく落ち着きます。残りのシリーズ本(4冊)は、全てこの地での出来事となります。ローラはこの土地で結婚し、娘を産み、1894年まで25年間この地に留まります。

前作ミネソタでの生活と、こちらの作品ダコタでの生活の間に、本来はアイオワでの生活が入ります。しかしローラインガルスはこのアイオワでの日々を本にすることはありませんでした。

実はこのアイオワで、Maは待望の男の子(フレディ)を出産するのですね。しかしフレディは一年後に亡くなってしまいます。Maは滅多に愚痴を言わない人ですが、年を取った後も最後まで「フレディさえ生きていてくれたら」と何度も言っていたそうなので、相当のショックだったようです。

Maはその後四女であるグレースを出産。そして一時的にミネソタに戻りますが、精神的なダメージと疲労が重なり、家族全員が高熱と病に倒れます。この一連の家族の病は、メアリーの高熱〜失明という悲しい形で終結します。

そしてダコタ・テリトリー、 De Smetです。ダコタテリトリーのデスメット付近は当時、アメリカンインディアンとの抗争も落ち着き、また鉄道網の広がりもあり、急速に発展していた場所です。Paも鉄道とフリーランドを追ってこの地に来ました。ホームステッド法に基づき160エーカーの土地を得る予定です。

どこまでも続きそうな勢いで延びて行く鉄道の建設、フリーランド、開拓時代のアメリカの荒々しさが伝わってきます。土地を得るシーンは手に汗を握ります。いつもハラハラさせられ、心配してしまうPaですが、フリーランド獲得となり、いよいよ本領発揮です。いざと言う時は本当に頼りになります。

それにしても、メアリーが失明してしまうシーンなのですが、私は子供の頃にテレビで見て、とても恐怖を覚えたんですね。確かメアリーは「何も見えないー!」と大騒ぎしていたような。幼かったので、「盲目になる」という発想すらなく、心から怯え、涙したものです。しかし本ではわりとあっさり書かれています。「目が見えなくなっても、メアリーはレディであった」ということが少し書いてある程度です。メアリーの盲目に関する箇所よりも、愛犬のジャックが死ぬシーンの方が長く、ずっと感傷的に書かれていて、ちょっと拍子抜けと言うか「え、そっち?」みたいな。

ローラはこの後からメアリーの目となり、つねに寄り添い、見えるもの、起きていることを全て説明する役目を与えられます。感情的で興奮しやすいお父さんの性格を受け継ぐローラの説明に、メアリーは時々腹を立て、もっと客観的に、正確に表現するように注意します。ローラが大人になり、小説家になるために必要な要素(情緒豊かであると同時に、注意深い観察眼と豊富な表現力)は、このメアリーとの日々で鍛えられたのではないでしょうか。

いつも思うのですが、大草原シリーズはインガルス一家全員の愛情から生まれた賜物です。インガルス家の誰一人が欠けても生まれなかった、お父さんの、お母さんの、子供達の、家族の物語です。読んでいてこれほど素直に感動したり、楽しめる小説はなかなかありません。小説でありながら、子供目線で語られる開拓時代の歴史書でもあり、本当に素晴らしいと思います。

(前3作の感想:133冊目: Little House in the Big Woods
151冊目: Little House on the Prairie
210冊目 On the Banks of Plum Creek

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