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[映画] Carol ガール・ミーツ・ガール

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Carol (2015)

"My angel, flung out of space...."
-- Carol



原作は故パトリシア・ハイスミス。Tom Ripleyシリーズで有名な作家です。彼女の作品はよく映画化されることでも知られています。

レズビアンの関係を描いた作品です。
舞台は1952年のマンハッタン。クリスマスシーズン。玩具売り場で売り子として働く若い娘Thereseは、ある日毛皮を着たエレガントな中年女性(Carol)に目を奪われます。Carolは娘へのクリスマスプレゼントを探していて、Thereseにアドバイスを求めます。

こうして出会った二人は、引き寄せられるように接近していきます。忘れ物を届けに、ランチに、クリスマス休暇に、そしてロードトリップに。

Carolには娘と夫がおり、これがThereseとの関係の歯止めとなっています。Thereseにも彼氏らしきものが一応います。そしてCarolは自分がレズビアンであることを知っていますが、Thereseは薄々感じつつもまだ理解はしていません。最初は。

同性愛者というとどうしても性的な感心を集めてしまいがちですが、異性愛者同様それも大切ではあるけれど、同時にそれは二人の関係の一部でしかないわけです。

役割を押しつけ、がっちがちの「女」の型にはめながら幸せを与えているんだと勘違いしている男たちから離れ、まったく正反対なCarolとThereseの関係。自由で、わからないことだらけで、冒険で、成長を促すものです。



男性同性愛者と比べて、女性同性愛者は少ないですが、女友達とベタベタの関係を築く女性はとても多い。もし性欲が薄ければ、レズビアンパートナーと女友達(親友)の境界はかなり曖昧にも見えます。実際、最近の若い女の子は、友達同士でキスしたり抱き合ってますしね。でも、キスもする女友達と、レズビアンパートナーはやっぱり別ものです。そこにあるのは慣れあいではなく、選択であり自立であり孤独な戦いだからです。

ラストに向け、一度ThereseはCarolを拒否します。Carolと出会ったばかりのThereseは、自分がレズビアンであることを知らなかった。そして一目惚れではあったにせよ、Carolの申し出にはすべてイエスで応え、受け身で、流されていた。だから自分がレズビアンであることを知った後で選択しなければならない。女なら誰でもいいのではなく、Carolを選ばなければならない。
Carolもまた、男のように関係をリードするのではなく、ただの一人の女として自分をさらけ出しThereseに請わなければならない。

いろいろとトラブルは続きますが、同性愛映画では珍しく、ハッピーエンドで終わります。Carolの優しい笑顔も素敵ですが、Thereseの堂々とした最後の微笑みが印象的でした。クリスマス帽子を被ったおどおどした女の子は、迷いのない力強い女に成長していました。

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Category : 映画
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