過ぎ去りしdays

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248册目 Slaughterhouse-Five

ブログを読み返して、今年始めのブックセールで買った本で読んでいないものを思い出すという・・・。クリスマス本をみんな読み終わった後で、遅ればせながら。

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Title: Slaughterhouse-Five
Author: Kurt Vonnegut
First Publication date: 1969
paperback 285Pages

“There is no beginning, no middle, no end, no suspense, no moral, no causes, no effects. What we love in our books are the depths of many marvelous moments seen all at one time.”


日本でも人気のヴォネガットです、洋書もよく読まれているらしいです。なぜだろう。これは入れ子スタイルになっていて少し複雑です。最初のナレーターは作者で、自分が経験した戦争小説を書こうとしたけれどうまく書けなかったことなどを語っています。そしてその作者の小説が始まり、その主人公がBilly Pilgrimです。
Billy Pilgrimは時間旅行が出来る青年です。しかしBillyはいつ、どこで、どこに行くのか自分ではコントロールできません。そしてその行った先で何の影響も与えることができません。

Billy Pilgrimはさして動揺することなく時間から時間へと動かされています。いつ中断されるかわからない人生だと、何の計画も立てられないし、何をしても意味がないのでストレスがたまるし、最後は投げやりになると思うのですが、Billyは淡々としています。

小説の中で何度も登場する"So it goes”という台詞も、Tralfamadoriansの世界観も、Billy Pilgrimも、平常心で悟りを開いているのかもしれないけれど諦めとも言えるし、読んでいてだんだんイライラしてきました。しかしこのどうしようもない諦め感こそが戦争であり、イライラしようが騒ごうが、戦争になればどうしようもなく、力に屈するしかないわけで、正義は勝つとか、頑張ればなんとかなるとか、そんな言葉を信じるのはただのナイーブな愚か者。諦めなければ正気ではいられない。それに私もいざとなるとすぐ諦める方なのでえらそうなことは言えない。読んでいてこんな諦めモードじゃつまらない人生だと思ったけど、それって自分にブーメランなんですね。それとも私も狂っているのだろうか。

ラストは有名な祈りの台詞が登場します。
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”God, grant me the serenity to accept the things I cannot change,
Courage to change the things I can,
And wisdom to know the difference.”


Billy PilgrimやTralfamadoriansは置いておいても、自分はかろうじて一番目はあっても、後半分のCourage とwisdomがない。受け身でいられる柔軟性があっても、知恵と勇気がなければ、人生は冒険にはならないし、何よりも主体性がないから自分の人生にならない。

面白かったかと訊かれれば、実は面白くはなかったのです。一気に読んでしまったけれど、先に書いたように自分にもかえってきてしまうので、他人事としてエンターテイメントに浸れる本ではない。考えさせられる本ではあります。

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