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85冊目:What We Talk About When We Talk About Love

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Book No. 85

Title:What We Talk About When We Talk About Love

Author: Raymond Carver
First Published: 1981
Pages: 176p




"It ought to make us feel ashamed when we talk like we know what we're talking about when we talk about love."


2冊目のRaymond Carver。前回読んだ "Cathedral" よりも寂しい感じのする作品が多かったように思います。

「どうしてこうなっちゃったんだろう」みたいに思うことって誰にでもあると思う。別にたいした野心を抱いていたわけじゃないけれど、もっとこう普通の幸せみたいなものを自分だって掴めると信じていた。

けれど気がつくと人生は予想もしなかった方向に流れ、取り返しのつかない状況にいる。パートナーを得られなかったり、失ったり、家庭が崩壊していたり、どこでどう間違えたのかはわからないけれど、なんだかやりきれない状況に陥ってしまっている。でもだからと言って、頑張りなおす覇気なんてそもそもない。

この本に収められている短いストーリーは全て、何の状況説明もなく唐突に始まり、唐突に終わります。起承転結とかではなく、読者は、淡々とある日のある会話を、まるで盗み聞きしたかのように受け取ります。多くの作品は、何かが既に壊れてしまっている状態で、でもそれがどうしてそうなったのか、上手く説明出来ないのです。

収録作品は19編です。
Why Don't you Dance?/Viewfinder/Mr Coffee and Mr Fixit/Gazebo/I Could See the Smallest Things/Sacks/The Bath/Tell the Women We're Going/After the Denim/So Much Water So Close to Home/The Third Things That Killed My Father Off/A Serious Talk/The Calm/Popular Mechanics/Everything Stuck to Him/What we Talk about When We Talk about Love/One more Things

いくつか気に入ったやつを少し・・

Why Don't you Dance?は、中年の男が庭に家具を並べている。若い男女がヤードセールだとやって来て、物色し始める。中年男は値段に無関心そうで適当に交渉にのり、そのうち若い男女にお酒を進め、音楽とダンスを始める。

Gazeboでは、昔持っていた夢について悲しそうに妻が語る。夢が暖かくて素敵な分だけ、だからいっそう壊れてしまった現状が引き立てられてやりきれない。そういえば昔、友達の家にガジーボがあって、みんなに羨ましがられていたわ・・

The Bath。”Cathedral”の中にも同じ短編がありました。けど、こちらは最後のケーキ屋での場面がなく、お互いがただの冷たい他人のままで終わってしまっている。息子のお誕生日。当日息子が事故にあい重体で病院に運ばれる。予約していたバースデーケーキのことなんて当然のようにすっかり忘れているが、それをしらないケーキ屋はすっぽかされたと思い込み、嫌がらせの電話をかけつづける。

So Much Water So Close to Home。友達と釣りに行った旦那が、川で女性の死体を見つけたのにそのまま釣りを続けたと知り、ショックを受ける妻。後でちゃんと通報したんだし、何でもないことじゃないかという夫。この奥さんの不信感というか不安感は100%正しい。

Sacksは父と成人した息子が、空港で飛行機を待っている。その間、父は、母親と別れた理由を一生懸命息子に説明するが、何も伝えることが出来ない。もどかしい。

表題のWhat we Talk about When We Talk about Loveは、この本の中ではさほど暗くもなく、また終わった感もなく。ジンを飲みながら、二組のカップルが愛について会話をしている。リード役のMelの妻Terri は、昔男にさんざん暴力を受けたけど、それはそれで「愛」だと主張する。一方Melは、病院に運ばれて来た老夫婦の献身さを語るお話。


さて週末ですね。
読書の秋です。本と暖かい飲み物で素晴らしい秋のひと時をお過ごしくださいね☆


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