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118冊目:The Enormous Radio

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Title: The Enormous Radio

Author: John Cheever


Jim and Irene Wescott were the kind of people who seem to strike that satisfactory average of income, endeavor, and respectability that is reached by the statistical reports in college alumni bulletins.  They were the parents of two young children, they had been married nine years, they lived on the twelfth floor of an apartment house near Sutton Place, they went to the theater on an average of 10.3 times a year, and they hoped someday  to live in Westchester.


またまたキンドルでバーゲンものを。

ジョン・チーヴァーのショートストーリーをオーディオブックで。メリル・ストリープの朗読で素晴らしいドラマ仕立てになっております。Audibleでたったの95セント。これをキンドルで聞きました。

The New Yorkerで1947年に発表され、評判の良かった作品です。

Jim と Irene のWestcott 夫婦は、暮らしぶりも、社会的評判も、何をとっても平凡な、どこにでもいる夫婦。子供は二人、集合住宅に住み、コンサートや劇場にはわりと通い、文化的生活を楽しみ、いつかは一軒家を持って郊外に落ち着くという夢を持っています。

クラッシックミュージックを、夜な夜なラジオで聞くのが夫婦の趣味なのですが、ある時このラジオが壊れてしまいます。
そして夫が新しいラジオを買ってくるのですが・・・

ところがこのラジオ。感度がいいのか何なのか、いろんな電波を拾って来ちゃうんです。そうこうしている間に、近所の会話が、このラジオを通して全部聞こえるようになってしまうからさあ大変。

表には出さずとも、プライベートでいろいろ抱えているのが人間です。聞こえてくるのは家族の愚痴やケンカなど、落ち込むような内容ばかり。やがて妻のIreneは、一日中ラジオに張り付くようになり、自分まで情緒不安定になっていくのですが、このラジオの虜になっているようです・・・


なんとなく思ったのですが、この Enormous Radioって、ある意味インターネットみたいなものですよねえ。
ネットになって、みんな何を知るようになったかと言えば、包み隠さない人々の本音ですよね。知らなくて良かった裏側を覗いて、精神的に病んでいく人もいるでしょう。一方で、今までにない深い共感を得られたり。有名な巨大掲示板なども、最近は主婦の依存症も多いとか。まさにこの小説の Ireneと同じ状態なのかもしれません。

偉大な作家は常に先見の明があり、ある種予言者的なものを書き残していますが、こちらの作品もそんな一つかもしれません。

メリル・ストリープの朗読が耳に非常に心地よく、時間も短く内容もシンプルで分かりやすいので英語学習の教材としてもいいかもしれません。



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