過ぎ去りしdays

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No.12: A Thousand Splendid Suns


Book NO. 12

Title: A Thousand Splendid Suns
Author: Khaled Hosseini
Publisher: Riverhead Trade (2008)
Paperback: 432 pages


プチ旅行から戻りました。旅行中に読んだ今月4冊目の本。The Kite Runnerで有名なKhaled Hosseiniの2冊目。

A Weed. And yet she was leaving the world as a woman who had loved and been loved back. She was leaving it as a friend, a companion, a guardian. A mother. A person of consequence at last. -A Thousand Splendid Suns


1960年代から現代まで、40年間に及ぶ近代アフガニスタンの姿を、まったく異なるバックグランドを持つ二人の女性の運命を通して描き出された小説。

一人目の女性はMariam。裕福ですでに複数の妻がいる父親と、そのメイドであった母親の間に生まれた日陰の子。毎週木曜日に訪ねてくる父親の存在をいつも楽しみに待っていた少女時代。父親の「本当の」家に遊びに行くが、拒否されて失望の内に母親の元に戻る。が、そこには母親の悲劇が待っていた。その後、父親と継母達の策略により、若干15歳で、年の離れた靴職人Rasheedとの縁談をまとめられ、故郷を去る。しかし子供を何度も流産し、いつまで経っても妊娠出来ないMariamは、Rasheedの暴力の犠牲者となる。

二人目の女性Laila。女性の権利と幸せ、教育の大切さを信じる父親と、開放的な母親の元で、元気いっぱいに育った美しい少女。Tariqという二つ年上で幼馴染の心優しい少年と相思相愛であった。しかし戦争の悲劇はLailaにも及ぶ。Mariamは33歳、そしてRasheedは60歳近くなっているが、14歳のLailaは、第二婦人としてそのRasheedの元に嫁ぐことになる。

子供も産める若く美しいLailaは、Rasheedの寵愛を受ける。始めは嫉妬でLailaに辛く当たるMariamだが、次第に二人の女性の間には絆が生まれる。女性の権利も尊厳も無い土地で、戦争という厳しい時代、DV夫の下で、生きながらをえるしかない二人の女性は、不思議な運命に導かれ、何よりも強い友情を築いていく。

The Kite Runnerですごく感動したので、もしかして期待し過ぎたかもしれない。もちろんこの本も感動的で、最後はかなり泣いてしまったが、個人的な評価はThe Kite Runnerの方が上。もし先にThe Kite Runnerを読んでいなかったら、もっと感動してたと思います。

女性の権利なんて欠片も無い世界。同じアジアで育った自分は、ある意味他人事としては読めない。日本も表面的には平等だが、そんなものは平和な時代の平和な産物に過ぎない。景気がもうどうしようもなくなり、人口の何割かが失業し、街が衰退し始めれば、女性差別なんてあちこちでまた復活するような気がする。人間余裕がなくなると、弱い者を犠牲にする。女性だったり、年寄りだったり。

二人の女性が持つ強さと友情には感動するものの、何とも言えない悲しさと腹立たしさがある。もちろんそこまで描けているから素晴らしい本なのだろうけれど・・それにしてもMariamの人生は辛すぎる。そして何て美しい人生だろう。この二つを見事に融合させた作者に敬服する。読書という趣味を持ってて良かったと思う瞬間でもある。

The Kite Runnerが文学的に美しい仕上がりだったのに対し、こちらはストーリーを追える楽しさがある。これも映画化されれば、断然こちらの方が面白いと思う。

Rating: 4 out of 5

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