128冊目: Extremely Loud and Incredibly Close

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Title: Extremely Loud and Incredibly Close

Author: Jonathan Safran Foer

pages: 368pp

Publication date: 2005




I like to see people reunited, I like to see people run to each other, I like the kissing and the crying, I like the impatience, the stories that the mouth can't tell fast enough, the ears that aren't big enough, the eyes that can't take in all of the change, I like the hugging, the bringing together, the end of missing someone......


小説の中には、可能な限り内容を知らずに読み始めた方がいい本というものがありますが、この本もそんな1冊です。

いらない予備知識や、他人の感想で、台無しにしないほうがいいでしょう。この小説から何を感じ、何を受け取るかは、人によってまったく違うものになるはずですから。そしてそこがこの本の一番の魅力かもしれないので。私の読書感想文も(いつものようにたいしたことは書くつもりはありませんが)、できればこれも読まない方がいいと思います。本当、真っ白な状態で読む(経験する)のが一番いいと思う。私もそうしましたし。

小説のメインナレーターOskarは、9/11で、最愛の父親を失っています。父親が残した秘密のカギが、一体何なのか。9歳の少年は小さなヒントを手がかりに、ニューヨーク中を探しまわります。

お涙ちょうだいではありません。設定は悲劇ですが。私は一度も泣きませんでしたが、逆に何度か声を出して笑いました。

Oskarは賢いパパっ子で、少し変わっていて、大人っぽいと同時に非常に子供っぽい子です。いろいろ知っていると同時に、何一つ知らない子です。ついうっかりでも、どちらが死ぬか選べたのなら、お母さんを選んだのにとか言ってしまったり、ドキドキするようなことを言ったり、無邪気な質問で周りの大人を困惑させたり傷つけたりします。人によっては不快に思うかもしれないし、人によってはむしろ走って行って抱きしめたくなるかもしれません。

Oskarの祖父母、つまり息子(Oskarの父)を亡くした親の物語がもう一つ。Oskarの祖母が(または祖父が)、Oskarに(またはOskarの父親に)宛てた手紙が交互に登場します。私はこの祖父の気持ちだけがどうしても理解出来ない(したくないのかも)。

トラウマ的惨事で突然家族を失う。テロでも戦争でも天災でも。処理出来ない傷を抱えて、その気持ちのやり場を人は一体どうやって見つけるのでしょうか。大人ですら難しいというのに、ましてや小さい子供達は。過去10年だけでも、私たちはそんな子供達をどれだけ誕生させてしまったのだろう。

ちなみに以前書いたレビュー、Nicole KraussのThe History of Loveですが、今回のExtremely Loud and Incredibly Closeの著者とご夫婦です(二人ともまだ若い)。そしてこの2冊はほぼ同時期に書かれていて、内容は違うのですが共通点が多く(老人と子供、喪失と探求、手紙や本でつながる人々、ニューヨーク)一つを読むともう一つを思い出す不思議な感じ。

The History of Loveはかなり好きな小説で、2度読み返しましたが、今回もたぶん最低もう一回は読み返すと思います。どちらが好きかと言えば、The History of Loveの方が好きですが。

重ね着をした時に見られる配合色のように、幾重にも重なったストーリーが読むたびにいろんな印象を残す。そんな小説だと思います。



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*国内外問わず、夫の仕事の関係で引越しばかりしている40代の主婦(子供なし)です。最近は海外ばかりでいい加減日本に帰りたいです。
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