158冊目:A Christmas Memory / One Christmas / The Thanksgiving Visitor

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Book No.158
Title: A Christmas Memory / One Christmas / The Thanksgiving Visitor
Author: Truman Capote

メリークリスマスでした。
クリスマスはカポーティのクリスマス短編集を読みましたよ。

Imagine a morning in late November. A coming of winter morning more than twenty years ago. Consider the kitchen of a spreading old house in a country town. A great black stove is its main feature; but there is also a big round table and a fireplace with two rocking chairs placed in front of it. Just today the fireplace commenced its seasonal roar.

その生い立ちもふくめかなり興味深いカポーティですが、彼の短編はダークなものもそうでないものも、どれも切なく、悲しく、でも暖かく、不思議な魅力があります。
こちらはクリスマスの思い出ものを集めた短編集。自伝的要素が濃さそうな作品です。10代の幼い母親を持ち、両親の離婚と、南部の親戚の家を転々とした生活は、カポーティに生涯つきまとう影を残しましたが、同時に、この少年時代に出会った最高に素晴らしい女性Miss Sook(独り身の60代女性で、学校に通ったことはないけれど料理が上手で、世の中の人はみな良い人だと思っていて、カポーティと同じく親戚の家で居候している)との友情は、彼の中で太陽のように生涯輝く思い出となります。

"One Christmas"だけは父親と息子の関係がメインではありますが、基本的にはどれもMiss Sookとの暖かい思い出が印象深く描かれています。60代の女性と、7歳の少年の間で、これほど完璧な友情が築かれるなんて、誰が想像できるでしょうか。

二人はほとんどいつもどこでも一緒で、"A Christmas memory"ではコツコツ貯めたお金でフルーツケーキを焼いていろんな人に配ったり、手作りの凧をお互いプレゼントしあったり、ラットテリアのQueenieにあげる骨を用意したりしています。
また The Thanksgiving Visitorでは、感謝祭の食卓に、いじめっこのOddをMiss Sookが招いてしまいます。

Miss Sookは、本当に心が綺麗で、優しい女性です。子供の頃、こんな素敵な初老の女性と無二の親友になれたカポーティも、また特別な少年だったのでしょう。
Miss Sookは、いつか親友の少年が成長していなくなってしまうことを想い悲しんだりもします。そして、いつも貧乏で、割の悪い家事仕事を引き受け、自分が欲しいものも何も買えず、大好きな少年にも何も買ってあげられないけれど、それでもクリスマスの日、ミカンを食べながら、少年と二人で凧揚げをし、この上ない幸福に包まれたりしています。

読後もキャンドルライトのような、小さく、優しく、暖かい余韻を残す短編集です。来年のクリスマスにも(というか毎年クリスマスに)、ぜひまた読みかえしたいと思った一冊でした。


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*国内外問わず、夫の仕事の関係で引越しばかりしている40代の主婦(子供なし)です。最近は海外ばかりでいい加減日本に帰りたいです。
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