過ぎ去りしdays

散歩・本・映画・おやつ

164冊目:Revenge

Book No.164
Title: Revenge
Author: Yoko Ogawa
Publication date: January, 2013
Pages: 162

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小川洋子さんの短編集"Revenge"が、本屋に積まれていたので買って読みました。

小川洋子さんは好きですけど、英語で読むのは初めてです。

あの独特な控えめさが、どの程度英語でも感じるのかちょっと興味ありますね。

でもタイトルからいきなり「リベンジ」。ちょっと小川洋子らしくない(笑)。

オリジナルタイトルは「寡黙な死骸 みだらな弔い」と、さすがに味わい深いものです。

オリジナル題がやっぱりぴったりですね。小説にはいくつもの死と、弔い話が出てきます。たしかにリベンジでもいいんですけどね。でもリベンジというと、死骸ではなくいきなり殺人っぽくなってしまうので、やっぱり弔いと死骸の方がいいですね。

11の物語はそれぞれ独立はしていますが、不思議な形でつながってもいます。

ひとつの話が別の小説の中の物語だったり、小説の鍵となる小物が別の場所で登場したり、薄く、静かにつながっています。

"Afternoon at Bakery"は冷蔵庫で静かに死んでいた息子の誕生日にストロベリーショートケーキを買う母が登場します。この死と誕生ケーキの組み合わせは、ちょっとカーヴァーの短編を思い出す。夜ごと自分の書いた小説を読み聞かせてくれる若い継母と少年の"The Little Dustman"。"Tomatoes and the Full Moon"は旅行記事を書くライターと犬を連れた謎の夫人が出会うドルフィンビーチのホテルでの数日。

新鮮な玉ねぎは物語にならない。玉ねぎが腐敗し死骸となっていく過程に物語が生まれるのだと、小川さんは他の小説のあとがきに書かれていましたが、まさにそんな感じの、暗い場所で人知れず埋まっているような11編のダークな短編です。


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