Book No.169
Title: Mr. Penumbra's 24-Hour Bookstore
Author: Robin Sloan
Publication date: October 2, 2012
Pages: 304 pages



面白かったです〜

前作(Where'd You Go Bernadette)の主人公はマイクロソフトに勤める旦那さんがいたけど、今回はグーグルに勤める彼女がいる若い男の子。みんな本人ではないのが微妙に可笑しい。

舞台はサンフランシスコ(とニューヨーク)。

若いウェブデザイナーの主人公Clayが失業して何とか得た仕事が、24時間営業の古本屋で夜勤のクラーク。

どこにでもありそうな一見普通の古本屋だけど、実はただの古本屋ではなかった。

店の手前にはそれらしく普通の本が売られてはいるが、狭いわりにはおそろしく天井の高い店には、一般的に売られていない暗号の本が積まれている。そしてこれらを買うのではなく、借りにくる謎の読書クラブのようなメンバーたち。

本はさっぱり売れないくせに24時間365日休むことなく営業中の店。穏やかだが風変わりな店主Mr. Penumbra。そして貸し借りだけを繰り返す謎の人々。ビジネスとしてはまったく成立していないこともあり、Clayは好奇心から何が起きているのか探り出そうとします。

店で出会った魅力的で可愛いGoogle社員のKatと、IT会社を企業して大金持ちになった幼なじみのNeel Shah、そしてルームメイトのアーティストの助けも得、この店が抱える謎の奥深さかも知らずにClayの旅は始まります。もちろんハイテクを武器に。

デジタル世代と、古き良き本の時代の見事な融合です。ミステリー、ヒストリー、アドベンチャー、ファンタジー、友情、ハイテク、Google、いろんな要素が詰まった本です。いろんな意味で男子の夢かね、これ。

ネタバレしない範囲で言いますと、この旅は暗号とコードの解明、秘密結社や地下ライブラリーから、活版印刷の父と呼ばれる16世紀のヴェネチア商人Aldus Manutiusの500年のミステリーへとつながっていきます。ダン・ブラウン的な世界が広がり、事件の解明に近づいたり離れたりとドキドキしながら進んでいくのですが、結末は意外とこじんまりとほのぼの系で、ダヴィンチコードのような「おおお~・・(溜め息)」みたいな感じとはちょっと違う。先にあげた魅力溢れるキーワードの数々を、プロットが支えきれていないような気もしないでもないのですが、それでもハッピーエンドで、本好きを満足させる一冊だと思います。

”Horten's Miraculous Mechanisms”でもちょっと思ったけど、自分の身近に歴史と謎と冒険が埋まっているなんて逆にすごいロマンですよね。いいなあ。

英語ですが、会話も多いし全体的には読みやすいですが、見知らぬ用語的な単語が無視出来ないポイントで出て来るので辞書はよく引きました。
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