Book No.30

Title: Living Dead Girl
Author: Elizabeth Scott
Hardcover: 176 pages
Publisher: Simon Pulse (2008)

今月の2冊目。ブッククラブの課題本です。薄いティーン向けの本なので2時間くらいで読み終わったが、テーマは少女監禁、虐待、性的暴行とめちゃくちゃ重い。でも現実を知るのは大切。著者Elizabeth Scottの本はこれで2冊目(1冊目の"Bloom"のレビューはこちら

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The thing is, you can get used to anything.You think you can't, you want to die, but you don't. You won't.You just are.(pg.36)
I am a living dead girl because I am too weak to die.(pg.71)--Living dead Girl


Aliceは10歳の少女。ある日、学校の野外学習で出かけた水族館で、Rayという中年男性の策略によって連れ去られる。

Aliceの家を聞き出したRayは、逃げたら家族を皆殺しにすると脅し、Aliceを拘束する。性的虐待、肉体的暴行はほぼ毎日行われ、「少女」のままでいるようにと、食事はヨーグルトが主で、慢性的飢餓状態にさせられている。

5年の月日が流れAliceは15歳になっている。学校には行っていないが、一人で外出もするし買い物にも出る。Rayからの暴行は相変わらず毎日受けているが、それでも誰にも助けを求めず逃げようともしない。出来ないのだ。徹底的な暴行と虐待から、人格を失うほどの恐怖を植えつけられ、自分が逃げれば家族が殺されると心から信じている。

AliceというのはRayが与えた名で、Aliceは元の名前を捨て、本当の自分は10歳のあの日、あの駐車場で殺されたのだと、死んだように毎日を繰り返す。そして成長したAliceは、新しい少女を探し出すようRayに言いつけられる。

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なんだか非常に重たい石を飲み込んでしまったような感覚を読後に覚える本です。ラストのfreeがこれまた重い。幼い子供は恐怖によって簡単にマインドコントロールを受ける。「隙を見て逃げ出す」なんてことは不可能なのだ。
拉致監禁に限らず、身内からの暴行に、「なぜ誰かに話して助けを求めなかったのか」と聞くのは完全に間違っている。間違っているどころか、被害者に責任を与えて攻めているに等しい。そういうことをしみじみ感じる本です。

中学英語レベルなので簡単で読みやすく、2~3時間で読める量なので、洋書で英語を学び始めたばかりの人や中高生にもお勧め出来る1冊です。

My Rating: 4 out of 5
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