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スウェーデン映画3本

2014年05月14日

結局2週間くらい体調が悪かった。
週末からまたニューヨークなので、去年までのホームドクターに相談したらちょっと検査をしてくれることになった。おそらく細菌性の風邪かと。乾いた咳が続くので、肺炎菌とかそんなのかな。今日はとても元気だったけど、相変わらず大好きなコーヒーも飲めず。故にカフェにも行かず。カフェで読書派だから本も読まず。

だらだら見たスウェーデン映画3本。元気がないのでうるさい映画が見れなくて、なんとなく気分だったスウェーデン。

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Let the Right One In /「ぼくのエリ」 (2008)

ヴァンパイア映画ですけど、ホラーではないです。
なんか切なかった。
孤独で虐められっ子で母と2人で暮らす12歳の少年オスカーが、ある日エリという同年代の少女と知り合うのね。少女は最近越して来たらしい。で、これはすぐわかるし別に本題ではないので言ってしまうけど、このエリって子はヴァンパイアなのです。
彼女のヴァンパイアとしての数奇な暮らしと、いじめに会う少年の毎日が並行して描かれ、それはもう子供には耐えられない孤独で、2人が互いに必要としていることがよくわかるの。2人ともアウトローなのね。
エリは繰り返し、"I'm not a girl"とつぶやくんだけど、それは実は二重の意味があってね。その伏線として、少年のお父さんがなぜ離れて暮らしているかとつながるんだけど、この辺を説明をいれず子供目線だけで描かれるから余計寂しいのかなあ。子供って何の説明も受けずに大人の事情を推し量るじゃないですか。なんかラストも少年の未来をおもうと全然ハッピーエンドじゃないんだけど、モールス信号だけであれだけ幸せそうならもういいのかこれはみたいな。雪で覆われたスウェーデンの寒さと白さと静かさが、真っ赤な熱い血とのコントラストで強調されて、胸にシン・・と雪が積もるようなね。そんな映画です。


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Fanny and Alexander/「ファニーとアレクサンデル」 (1982)

先日興味を持ったスウェーデンのクレイアーティストが、こちらの作品から強くインスピレーションを得たと言っていたので見た。とても有名な作品だけど初見だった。TVなどでちらとも見たことなかった。
巨匠ベルイマン監督。きちんとした形の長編映画としては最後の作品。
ストーリーはシンプルで、家族や父親や信仰など永遠のテーマを子供の立場でじっくり描かれたもの。
最初は淡々とスウェーデンのある家庭のクリスマスの一日と言った感じ。ごちそうが並び、陽気な親戚一同が集まり、楽しいディナーや余興が暖かい光を放っている。けれど華やかで陽気であっても(あればあるほど)、人生にはいつも暗い影がついてまわるもので、子供だってそれを無意識には気付いているのね。その後の父親の死。母の再婚。聖職者で冷血な父。元の家族とは対象的な、明るさも笑いもない石の家。
無条件の愛と保護で包まれた子供時代から、理不尽で一方的なルールで縛られる少年時代へ。人が誰でも持つ大人への依存心と不信感。時に暗闇を進む篝火であり、時に航海を止める錨でもある父親の存在。
最初のクリスマスシーンが個人的には結構好きで、単調ではあるけれど眩しいほど生気溢れて描かれており、監督のよい思い出なのでしょうね。「人生が走馬灯のように駆け巡った」とは言いますが、この映画は子供時代に通過するあれこれの感情や出来事を一つの映画で見せてくれるものです。長い映画ではありますが、見方によっては短いとも言える。


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Kitchen stories/「キッチン・ストーリー」 (2003)

こちらは独特の面白さ。スウェーデン、ノルウェイ合作映画。
スウェーデンの家庭調査組織が、一人で暮らす男性のキッチンでの活動を調査することに。一世帯に一人調査員を送り込むんだけど、調査員はキッチンに高足の椅子を持ち込んで黙々とデータを取るのが仕事。調査員と被験者は、会話もしてはいけないし、交流を持ってもダメ。
しかしキッチンに入るといつも調査員が待機して自分を見張っているなんて鬱陶しい(笑)。
物語の中心となるイザック(被験者)と、調査員のフォルケ。コミュニケーション能力の低そうな2人が、最初は沈黙バトルだけど、だんだん打ち解けあっていって、最後は二人でケーキ食べてかわいいのなんの。
スウェーデンとノルウェイって、ぴったり寄り添って位置しているけど、民族間もモヤモヤが意外とあるんだろうなあと匂わせたり、同時にやっぱり通じるものがいろいろあるのねと思わせたり。
中年〜初老の男やもめの北欧キッチン。じわじわと楽しかった。


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