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[映画] Life Itself (2014) 映画館で会いましょう

2015年04月18日

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Life Itself (2014)

私も一応映画のレビューらしきものを書いておりますが、批評ってとても難しいので、どうしても感想文になってしまうんですね。

批評がなぜ難しいかというと、比較したり過去の作品と比べたり、知識を持ち、たくさん見なければならないからでしょうか。つまり批評はオタクにしか書けないものなのです。そして映画の批評家と言えばこの方です。

この映画はちょうど2年くらい前にお亡くなりになった、ロジャー・イーバート氏の生涯を描いたドキュメンタリー映画です。
*Roger Joseph Ebert | June 18, 1942 – April 4, 2013

ロジャー・イーバート氏は、新聞記者、テレビショーのホストもされてますが、何よりもとてもとても有名な映画批評家です。映画のレビューは45年続けられました。映画の批評でなんとピューリッツァー賞まで受賞してます[クリティシズム(批評)部門]。

有名人で、実力も認められ最も影響力のある映画評論家と言われつつも、権威者というよりは、その雰囲気と容赦ない毒説は偏屈な映画オタクで、日本人で言えば淀川長治というよりも岡田斗司夫って感じですかね。

ジーン・シスケル氏という同じく映画評論家の方と二人で司会をされていた映画批評番組はとても人気があったようです。二人は意見も感覚も違うので番組中にバトルしたり罵りあったり、それもまた話題となったようです。

アメリカでは広告や宣伝ポスターでお進め映画を紹介する時、"Two Thumbs Up,"というフレーズを使うのですが、このフレーズもそもそもこの番組から生まれたもの。意見が対立する二人だけど、それでもロジャーが"good"と認め、シスケルも同じくOKサインを出した、二人のお墨付き映画というわけです。

映画のレビュー数は年に200本くらい書いていたそうですが、その他に新作をすべてチェックしてテレビで紹介したり、また当時まだ埋もれていた若きスコセシを大絶賛したり、名もないインディペンデント映画監督に目をつけたり、一体どれだけの映画を見ていたのでしょう。

映画批評にたいする独自の考え方、主張がある方で本もたくさん書かれてます。嫌いな映画はボロクソに言いますし、好きな映画は大興奮でその良さを伝える。性格は生涯やんちゃな子供のようで奔放で自由。50歳で結婚されましたがお子さんはいません。映画を愛し、映画を楽しみ、批評で成功し、アメリカ国内はもちろんカンヌや欧州の映画祭にはかけつけ、とても良い人生のようです。



残念ながら晩年は病気に苦しめられます。顎の骨にできる癌で、顎から喉にかけて摘出。これでロジャーは、しゃべることも、食べることも、飲むことも、何も出来なくなります。喉から管を通して、空気や必要な栄養素を入れるだけ。

それでもコンピューター(キーボードから音声に変換できる器具)を使い会話をしたり、最後まで陽気で前向きで明るいです。

その根底にある生きる気力が、やはり映画なのですね。

外出も、おしゃべりも、食べる楽しみも、お酒やコーヒーを飲む楽しさも一切なくなった人間が、映画という楽しみ一つのために生きる。映画のために生きる。

ロジャーは最期、自身の映画批評サイト作りに力を注いでいました。http://www.rogerebert.com/
映画批評として現在も人気サイトです。今はロジャーに近い感覚で他の方達によって運営されています。

病室からブログを更新し、亡くなる直前まで、映画とレビューを書くことを生き甲斐とし、人々に映画の楽しさと素晴らしさを伝え続けた。

こちらは亡くなる二日前に更新された最後のメッセージです。

Thank you. Forty-six years ago on April 3, 1967, I became the film critic for the Chicago Sun-Times. Some of you have read my reviews and columns and even written to me since that time. Others were introduced to my film criticism through the television show, my books, the website, the film festival, or the Ebert Club and newsletter. However you came to know me, I'm glad you did and thank you for being the best readers any film critic could ask for...

....So on this day of reflection I say again, thank you for going on this journey with me. I'll see you at the movies.


A LEAVE OF PRESENCE

映画館で会いましょう。

ロジャーはこっそり現世に戻って映画を見ているかもしれませんね。。

私は平日の昼間、ほとんど貸し切り状態の映画館で一人、ど真ん中に陣取って映画見るのが大好きなんですけど、後ろにもしかして・・・





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